氷原の下に灯るトーチ
ラハイロイへと続くトンネルはすでに開かれた。その氷原の下に灯るトーチが、あなたの「帰り」を静かに待っている。
リンネーと一緒にスタートーチ学園に向かう
リンネー: 漂泊者君、スタートーチ学園へようこそ!
リンネー: まずは中枢信号塔でデバイスを登録しよっか。周波数レコーダーを持ってなくても、自分の情報を登録しておけば、一時的に構内を通行したり乗り物を使ったりできるからね。
漂泊者: (構内に入ってから、周波数の揺らぎが安定してきたような……)
リンネー: ぼーっとしてるけど、だいじょーぶ?
リンネー: やっぱ、保健室に連れてくよ。ラハイロイに着いたばかりの新入生は、ストームで周波数がよく乱れちゃうんだ。漂泊者君が落ちてきた場所、ちょうどヴォイドワームの活動が活発になってるエリアだったし、しかも轢いちゃったし……
漂泊者: ヴォイドワームの活動エリア……ならリンネーは、どうしてあんな場所にいたんだ?
リンネー: えっと、新しくカスタムしたバイクの性能をテストするため……ちが、その……自由研究の課題で、ヴォイドワームの生態データを集める必要が……
漂泊者:
リンネー: ゴメン、話すと複雑でさ……内緒にしてくんない?サボってバイク乗り回してたうえに、人を轢いたなんてバレたら……はぁ、マジでこれ以上怒られたらヤバいし!
リンネー: ……ひとつ大きな借りってことで!代わりに漂泊者君が困った時は、あたしにできることなら何でもしたげる!
漂泊者:
リンネー: うっ……あ、ちょっと通信が……
???: リンネー、どこ行ってるの!何回通信しても出ないし、メッセージにも反応ないし!もしかして……今日が何の日か忘れたわけじゃないでしょうね?
リンネー: 今日?えっと……あっ、アレセフ教授のグループ課題の発表!ヤバい、どうしよ!?
???: リ・ン・ネーーー!
リンネー: ゴメン!すぐ向かいたいんだけど、中枢信号塔と保健室に……
漂泊者:
リンネー: ……うん、分かった!終わったら、すぐ保健室に行くから!
リンネー: マジでだいじょーぶ?ぶつかった時のスピード、かなり速かったのに何ともなさそうだけど……
リンネー: あ、ゴメン。ただ、反応も早かったし、身体能力がすごいなって……
漂泊者: 平気だ、ブレーキをかけてくれたおかげじゃないか?
中枢信号塔を解放
漂泊者: (みんな、楽しそうな青春を送ってるんだな……)
保健室に向かう
千咲からのメッセージを読む
漂泊者: アブ、そっちはどうだ?
アブ: まぁまぁだな。あのデカい虫と吸い込む力で張り合って、ちょっと消耗したけど……
アブ: とりあえず、保健室に行くのか?
漂泊者: ああ、ついでに学園を見て回ろう。
保健室に向かう
アブ: クンクン……お前の周波数、だいぶ落ち着いたみたいだけど、消えた分は戻ってきてないな。
アブ: 周波数を奪った奴は、間違いなくヴォイドワームだ!あのデカい目玉と同じ、鳴式の匂いがしたぞ!
漂泊者: 鳴式か……この歴史が長い学園には、有効な対処法があるはずだ。戦いの鍵が得られるかもしれない。
漂泊者: それに、あの突然現れた少女の声は、穂波で聞いたラジオの音声とよく似ていた。もしかしたら、同一人物の可能性がある。
アブ: 謎だらけだな……あっ、今もラハイロイにいたりして。探してみるか?
漂泊者: いや、周波数の問題を優先したい。余裕があれば、手がかりを集めてみよう。
漂泊者: (……リンネーは何か隠してるようだが、それより先に確認しておきたいことがある)
漂泊者: (いずれにせよ、まずはスタートーチ学園について調べないと……)
リンネー: さて、あんたは何者なのかな?ブラックショアから来た漂泊者君……
リンネー: はぁ……やっぱり怪しまれちゃったか。ただでさえグループ課題を何とかしないといけないのに、ちょっと厄介だなぁ。
リンネー: ……これから忙しくなりそうかも。
千咲(ちさ): ……あ、漂泊者さん!やっと会えましたね!
千咲(ちさ): トンネルを抜けてからずっと待っていたんですが、ブラックショアにも繋がらず何日も経ってしまいました。
千咲(ちさ): てっきり……
漂泊者: 予想外のトラブルで時間がかかったんだ。
千咲(ちさ): ふぅ……無事で何よりです。
漂泊者: そういえば、トンネルを通る時に異常はなかったか?
千咲(ちさ): 異常ですか?いえ……少し頭がふらついたくらいで、特に何もありませんでしたが。
漂泊者: (あの奇妙な空間に引きずり込まれたのは、俺だけだったようだな……)
千咲(ちさ): ……漂泊者さん、大丈夫ですか?
漂泊者: ああ……千咲こそどうだ?ここに来てから問題はなかったか?
千咲(ちさ): はい。家族に会ったんですが……みんな、ちゃんと生きていました。
千咲(ちさ): 私にとっては数ヶ月の別れですし、顔を合わせるまで20年越しの再会という実感はありませんでしたが……
千咲(ちさ): 外見が大きく変わっている両親に対して、私は……
漂泊者:
千咲(ちさ): はい、それは分かっています!
千咲(ちさ): すでに理想的な状況ですし、再会できたこと自体、信じ難いほどの奇跡ですから。
千咲(ちさ): ありがとうございます……でも、大丈夫です。
千咲(ちさ): 充分、助けてもらいましたから。それに、漂泊者さんには別の目的があるはずです。そうでしょう?
千咲(ちさ): 少しずつ慣れていきます。家族との付き合い方にも、遅れてしまった勉強にも、そして、失われた時間を埋めることにも……
千咲(ちさ): ……何だか、あらためて「青春」が始まった気分です。悩みもあれば、後悔もありますが……それでも、前に進み続けます。
漂泊者:
千咲(ちさ): はい。もし何かあれば、いつでも声をかけてください。力になれるか分かりませんが……どんな時も必ず応援しています。
保健室に向かい、健康診断を受ける
N.A.N.A.: ようこそ……体の具合が悪いんですか?それとも、N.A.N.A.の健康豆知識が聞きたいんですか?
リンネー: N.A.N.A.ちゃん、新入生がビックリしちゃうでしょ。
リンネー: ま、ヴォイドワーム相手に顔色ひとつ変えないくらいだし、そう簡単に驚くとは思えないけどね。
N.A.N.A.: ふむ……見たところ、リンネーちゃんと同じで落ち着いた方みたいですね。
N.A.N.A.: リンネーちゃんは今日も欠席届をもらいに来たんですか?理由は腹痛?めまい?まぶたの痙攣?動悸?それとも……
リンネー: コホン!今日はあたしじゃなくて、漂泊者君を診てほしいの。
漂泊者:
リンネー: うん。課題の発表を終わらしてから、ソッコーで来たんだ!やっぱ、検査結果を見ておかないと安心できないじゃん?
N.A.N.A.: それで、お体の具合が悪いのですか?何かあったのでしょうか?
漂泊者:
リンネー: あっ、そうそう……転んでるところをバイクで通りかかったから、連れてきてあげたの!
リンネー: ……はい。しかも、そのバイクを運転してたのがあたし……本当にゴメン。
N.A.N.A.: あら?とにかく、少し診てみましょう……健康データを分析したいので、「カセット」を出してもらえますか?
漂泊者:
リンネー: あ、そっか。入学手続きが済んでないから、持ってるわけないよね……
N.A.N.A.: 入学前に保健室へ来る学生は初めて見ましたが……大丈夫でしょう、検査を始めます――
N.A.N.A.: 生命兆候スキャン、起動――体温正常、ラベル波形安定、軽度の擦過傷を検出……
リンネー: ……軽い擦り傷だけってこと?
漂泊者:
リンネー: まぁ、N.A.N.A.ちゃんが言うなら正しいんだろうけど……
N.A.N.A.: ……えっ、それは何かの冗談でしょうか?
N.A.N.A.: 軽度ですが、周波数の流出及びヴォイドストーム波形の残留を検出しました。二人はどちらにいたんですか?
漂泊者:
N.A.N.A.: なるほど……漂泊者君、こちらへ来てください。
N.A.N.A.: リンネーちゃん、授業は大丈夫ですね?
リンネー: うん、検査結果が出るまであたしも待つよ。
N.A.N.A.: そうだと思ったので、ヘルセン先生に連絡済みです。往診を終え次第、戻って来るでしょう。
健康診断を受ける
N.A.N.A.: ここに座って、目を閉じていてください。
???: ……状態はどうかな?うん、検査結果が出たようだね?見せてごらん……
???: ブラックショアの花持ちで、推薦入学……そうか、面白い経歴の新入生君だね。
リューク・ヘルセン: ワタシはリューク・ヘルセン、保健室の先生だ。学生からは、ヘルセン先生と呼ばれてるかな。もちろん、リューク先生でもいいし……リュークと呼んでくれても構わないよ。
漂泊者:
リューク・ヘルセン: ……報告書にある通り、キミの周波数には少し揺らぎがあるね。でも、今は安定に向かっている。大丈夫、安心していいよ。
リューク・ヘルセン: 周波数流出の問題は……申し訳ないけど、原因までは分からないかな。研究院に行けば、詳しい情報が掴めるかもしれない。
リューク・ヘルセン: いずれにせよ、何も対策せずヴォイドストームに突っ込むのはやめたほうがいい。先ほど診察した子たちも、研究データのために身の安全を顧みなくてね。
リューク・ヘルセン: 命の安全が第一だと、繰り返し言っているんだけどさ……知識欲には敵わないのかな。この学園で受け継がれている精神には困ることもあるよ。
リューク・ヘルセン: ……おっと、すまない。少し話が逸れたね。ただ、状況を理解できるまでは慎重に行動したほうがいい、と伝えたかっただけさ。
リューク・ヘルセン: ――新入生君。
リューク・ヘルセン: ひとまず、カセットに書き込みをしないとね。そのほうが、色々と都合がいいから。
リューク・ヘルセン: もし不調を感じたり、問題が起こったりしたら、いつでも相談に来て構わないよ。勉強のことでも、生活のことでも……あるいは、誰にも言えない内緒の話でも……ワタシはキミを待っている。
リューク・ヘルセン: 学生のメンタルをケアするのも、医者の仕事だからね。
漂泊者:
N.A.N.A.: ヘルセン先生、ラベル学部で適格者が昏睡状態に陥ったようです。医療支援の要請が来ています。
リューク・ヘルセン: 分かった、すぐに行こう。
リューク・ヘルセン: それじゃあ、またいつでもおいで。
N.A.N.A.: ……ヘルセン先生。お医者様が「おいで」と言うのは、少し変ではありませんか?
リューク・ヘルセン: ふふっ、それもそうだね。少し言い方を変えようか……また元気な姿で会おう。
リューク・ヘルセン: ……おかえり。
漂泊者: ……
リンネー: どう、大丈夫?特に問題はなかった?
漂泊者: ……平気だ。
漂泊者: さっき言ってた「カセット」って……
リンネー: 新入生は自分のカセットに情報を書き込むんだ。これ……ラハイロイで使われてる特殊な装置なんだけど、身分証兼安全認証装置みたいなものかな。
リンネー: 書き込むためには研究院の通行許可が必要だから、先に入学手続きを済ませないとね。
漂泊者: そうか、まずは入学手続きだな。
リンネー: オッケー!じゃあ、職員室に行こっか。あたしが案内したげるよ。
職員室に向かい、入学手続きを行う
リンネー: 待って、少し止まって。
年寄りの先生: ヴォイドワームが最近、異常に活発化しているな。対策案を早急に出すべきだが……迎撃アレイの状況はどうなっている?
日直の若い先生: ……先日の大型ストームで深刻な損傷を受けました。「捕獲装置」の修理には、工学部の人員を派遣しています。
年寄りの先生: 大至急、迎撃アレイと捕獲装置の遠隔制御を回復させるのだ。でなければ、極めて不利な状況に陥るぞ。
年寄りの先生: 最悪の場合……状況に応じて共鳴者を出動させ、人の手で対処することになる。
日直の若い先生: あそこはヴォイドワームの生息地が近いです!あまりにも危険ですよ、教授。教職員や学生を危険に晒すのだけは……!
年寄りの先生: うむ、言われなくても分かっている。やはり、ヴォイドストーム周期異常の原因を突き止めねば……このような測定値は、シミュレーションでしか見たことがない。
年寄りの先生: ……そろそろ次の会議だ、失礼する。
少し疲れた様子の研究者が、資料の山を抱えて足早に去っていく。
リンネー: 終わったみたいだね。行こっか。
日直の若い先生: あら?あなたは……あっ!リンネーさん、今日の文化通論の授業、また欠席しましたね?
リンネー: ヤバっ、忘れてた。えっと、それは……
日直の若い先生: 出席数がギリギリですし、全科目で満点を取りでもしないと挽回できませんよ。
リンネー: はい、残りの3科目も頑張ります。
日直の若い先生: 仕方ありませんね……まぁ、いいでしょう。それで、職員室に何の用ですか?
リンネー: ウォース先生……この子、新入生なんですけど、学園に着いたばかりでよく分かってないみたいなので……
ウォース先生: こんな時期に入学手続き……?あなた、名前は?
漂泊者:
ウォース先生: えーっと……確かに、新入生名簿に載っていますね。ステータスは「未着」ですが、適格者テストには合格済み。
ウォース先生: ……なるほど、ブラックショアから推薦を受けた学生さんでしたか。ヴォイドストームの時期に到着したのも頷けます。
ウォース先生: 確認はできましたから、まずは個人情報の登録に行ってください。その後、学生証用の証明写真を撮影します。
ウォース先生: 何か分からないことがあれば、いつでも聞いてくださいね。
ウォース先生: リンネーさんは……
リンネー: コホン……今は休憩時間だし、手続きはあたしが付き添うよ。ついでに学内の案内も必要だろうしさ。
ウォース先生: はぁ……まったく。ひとまず、今日のところはお任せします。
リンネー: 任せといて!さあ、新入生君、付いてきて。
個人情報を記入する
リンネー: まずは……ここに名前を書いて。
リンネー: クラスは自動的に割り振られるんだ。新入生はプレパラトリー・プログラムを受けるんだけど……漂泊者君は適格者テストに合格してるから、そのままラベル学部に配属されるはず。
リンネー: それから、ここは連絡先住所……つまり、自宅の住所か保護者の住所を書くところ。
漂泊者:
リンネー: 書けた?次は証明写真を撮るよ!
漂泊者:
リンネー: 入学時期の都合で、準備が間に合ってないんでしょ?あたしもそうだったし。
リンネー: でも安心して!後でちゃんともらえるからさ。
ウォース先生と会話する
ウォース先生: 確認させてもらいますね……はい、問題ありません。落としたりしないでくださいね。
漂泊者:
リンネー: うん。出入りするにも、学食でご飯食べるにもカードが必要だからね。もし落としたら、シャワーすら浴びれなくなっちゃうんだから!
ウォース先生: 再発行までの間、少し不便な生活になりますが、そこまで心配する必要はないですよ。
ウォース先生: そうでした。あなたは「適格者」として入学したわけですから、コックピットシミュレーターの認証カードにもなっています。
漂泊者:
ウォース先生: エクソストライダーを起動する最終目的は、ヴォイドストームをもたらす鳴式に対抗することです。それはご存じですよね?
ウォース先生: エクソストライダー……長年研究を重ねてきましたが、どの文明によるものなのかも分かっていません。
ウォース先生: 歳主と同じ起源という説もありますが、私の知る限り、この説に関して歳主は何も答えてくれなかったそうです。
漂泊者: (歳主と同じ起源……今のところ、そんな感覚はない。距離が遠いからだろうか?)
漂泊者: エクソストライダーの居場所は?
リンネー: ここにはいないんだ。でも、あの超デカい剣は見たでしょ?あれがエクソストライダーの武器で、ストライダーゲートの向こうに巣食う鳴式「アレフ1」を抑え込むために使われてるの。
ウォース先生: 学園は収集したエクソストライダーの部品を基に、適格者専用のコックピットシミュレーターの製造に成功しました。
ウォース先生: 訓練を繰り返してシミュレーターのパラメーターを調整し、エクソストライダーと同調率を高めること……あなたには、それが求められています。
漂泊者: まるで、人工的に共鳴を誘発してるみたいだな。
ウォース先生: 多国籍共同プロジェクトですから、ネオユニオンの技術がいくつか使われていても不思議ではありません。
ウォース先生: ですが、安心してください。危険は取り除いていますし、信用に値する技術です。
漂泊者:
ウォース先生: 信用しても良いのか、不安でしょうね……
ウォース先生: この技術は学園設立の初期段階で、ブラックショアが安全性を評価してから、各国の同意によって推進されたものです。
リンネー: 先生……確か、そろそろ授業の時間ですよね?
ウォース先生: そうね……って、リンネーさん、時間割は覚えているのに、どうして出席しないんですか?
ウォース先生: あぁ……すみません、一気に話しすぎましたね。
ウォース先生: スタートーチ学園のナレッジベースは、すべての学生に開かれています。もし興味があれば、いつでも検索できますよ。この学園は、知の探求を重んじていますから。
ウォース先生: あらためて、入学おめでとうございます。次は研究院で、カセットに情報を書き込んできてくださいね。
ウォース先生: リンネーさんは……そのまま漂泊者君を案内してちょうだい。
漂泊者: 研究院にはどう行けばいいんだ?
リンネー: 普通はスタートーチ列車に乗るか、自分で運転するんだよね。
リンネー: 正式に入学したわけだし、さっそく学園支給の乗り物に乗ってみない?
漂泊者: そうするか。
リンネー: 決まり!じゃ、取りに行こっ!
リンネー: S.I.G.M.Aさーん!学園七不思議の9番目を連れて来たよー。
S.I.G.M.A.: 秩序に妥協ゼロ、生命にリスクゼロ。「交通誘導用高整合性オートマトン」S.I.G.M.A.が安全をお守りします。
リンネー: あれ……今日の挨拶、どうしてそんな普通なの?
S.I.G.M.A.: 今週、学生の投票によって選ばれたのです。そうでしたリンネーさん、あなたに確認しておきた……
リンネー: あっ、そうだった!この新入生のために乗り物を受け取りに来たんだよね。研究院でカセットに書き込みたいから、ダッシュでお願い!
S.I.G.M.A.: ……確認しました。漂泊者君、あなたの乗り物は準備できています。スタートーチ学園交通安全規則に目を通してから、末尾の確認欄にチェックを入れ、署名してください。
漂泊者:
S.I.G.M.A.: 真面目にお読みください。交通安全は一人ひとりが守らなくてはいけません。速度は権利、防護は義務、そしてルールは絶対です。
漂泊者:
S.I.G.M.A.: 5秒待ってから署名を完了してください。5……4……3……2……1……確認しました。ご協力に感謝します。では、どうかご安全に。
S.I.G.M.A.: ……確認しました。ご協力に感謝します。では、どうかご安全に。
リンネー: よし!じゃあ、しゅっぱーつ!
S.I.G.M.A.: 少々お待ちを――先ほどの続きですが、リンネーさんは過去20日間に13回の高速運転が記録されています。安全運転を心がけ、学園の交通安全規則を遵守してください。
S.I.G.M.A.: それと、無許可のカスタムは車両管理規則のグレーゾーンです。安全を考慮して、それ以上の改造は行なわないほうが良いでしょう。
リンネー: コホン……ターボチャージャーを載せたり、サスペンションとかブレーキをイジったりしただけだし、違反ってほどじゃないでしょ?
リンネー: ミサイルとか反重力タイヤを装着してる先輩たちと比べたら、全然可愛いじゃん。
漂泊者:
リンネー: うん、前に先輩が課題研究のために、軽戦車と大差のないカスタムバイクに乗って、ヴォイドワームの活動エリアまで突っ込んでいったことがあったんだよねー。
漂泊者:
S.I.G.M.A.: お伝えしておきますが、彼らは校則違反によって学園から重い処分を受けています……
リンネー: でも、ヴォイドワームの重要なデータをたくさん持ち帰ったから、すぐに取り消されたけどね。
S.I.G.M.A.: それは――
リンネー: 今のうちっ、早く行こ!
リンネーと一緒に研究院に向かう
リンネー: ふぅ……結構いい天気じゃん。
リンネー: どう?もう慣れた?
漂泊者:
リンネー: ホント?なら良かった。
リンネー: あははっ、褒められたってことにしとこっかな……
リンネー: てか、誰かとバイクを飛ばすのなんて久しぶりなんだけどさ、やっぱツーリングって楽しいね!
漂泊者: 運転、好きなのか?
リンネー: うん。エンジン音や風を感じてると……「自分の道は、自分で選べるんだ」って、感じさせてくれるからさ。
リンネー: 見て……このラハイロイの空は偽物だけど、あの下はあたしが今まで行ったどの場所よりも自由なんだ。
漂泊者:
リンネー: そう。生きてるからには、心のままに進むべきでしょ?いつブレーキをかけて、いつアクセルを踏むか、どんな色に塗装するか……普通の人にも、共鳴者にも、選ぶ自由があるべきじゃん。
リンネー: スタートーチ学園は、そういう場所。ここに来るまで想像したことなかった。こんなにも純粋で、情熱的な人たちが集まってる場所があるなんてね。
リンネー: すべてを燃やし尽くす覚悟と探求心で、ヴォイドストームと鳴式の束縛を打ち破ったら、天空海を突破して本当の「自由」を探しに行きたいんだ。
リンネー: ……それって、すごく素敵じゃない?
リンネー: それぞれの分野で前に突き進んでる人たちの姿を見てると、憧れちゃうんだよね。
漂泊者: リンネーもラハイロイの一員として、進む力があるんじゃないか?
リンネー: ふふっ、確かに。
リンネー: ……でもあたしは、このままでもいいかな。
リンネー: あ、そうだ。忘れるとこだった――
リンネー: スタートーチ学園へ、入学おめでとう!
リンネー: 初めて会った時は色々トラブったし、仕切り直しってことで!あたしはリンネー。今学期、プレッププログラム2年に上がったばっかだよ。
漂泊者:
リンネー: 時間が経つのって、ホント早いよね。あっという間に2年生だしさぁ……ふふっ、先輩って呼んでもいいんだよ?
漂泊者: じゃあ……よろしくな、先輩?
リンネー: ……
リンネー: やっぱ、リンネーで大丈夫かも。先輩って呼ばれるの、ちょっと慣れないや。あはは……
リンネー: それじゃ、そろそろ出発しよっか!
リンネー: ひゅーっ!
リンネー: あたしに付いてこれるなんて、結構やるじゃん!
漂泊者: これくらい、どうってことないさ。
リンネー: あ、この先にお気に入りのトンネルがあるの!そのまま付いてきて!
前へ進み、研究院に向かう
リンネー: あれ?なんか雰囲気が……
リンネー: ……うわっ、危ない!
トンネル内の障害物を避けよう!
リンネー: ふぅ、ビックリしたね……一応、学園に報告しとかないと。
漂泊者: よくあることなのか?
リンネー: まぁね……でも、ちょっと変な感じがする。いつもなら専門の機械がすぐに来て、治安を維持してくれるからさ。
リンネー: ていうか……さっきの運転、すごくない!?あんなスムーズに障害物を避けられるなんて!
研究院駅に向かう
漂泊者: リンネー?
リンネー: どうしたの?
漂泊者: 何か悩み事でもあるのか?
リンネー: ううん。ただ、ヴォイドストームの活発エリアが前より増えてる気がして、ちょっと気になっただけ。
リンネー: ……まぁ、あたしが悩むことじゃないんだけどさ。まずはカセットの書き込みを終わらせないと。
リンネー: あれ見て――
リンネー: 軌道上に浮いてる建物、見える?あそこがスペーストレック研究院。ここからスタートーチ列車に乗れば、中に入れるんだ。
漂泊者:
リンネー: うん、あの列車がラハイロイと地上の氷原を繋いでるの。最近はヴォイドストームが頻繁だし、最低限の補給便しか動いてないんだけどね。だから、どの列車も研究院で折り返してるんだ。
リンネー: それじゃ、これで案内はオッケーかな!研究院に入ったら、カセットの場所に案内してくれる人がいると思う!
リンネー: 何かあったら、モーニエ教授を探してみて!最初は話しづらそうに見えるかもしれないけど、すっごく優しい人なんだ。あたしの数少ないツーリング仲間だし!
リンネー: 本当は上まで行きたかったんだけど、午後の授業までサボったらさすがにマズくてさ……
漂泊者:
リンネー: なに言ってんの、当然でしょ。あたしの時も、先輩たちが案内してくれたし。
リンネー: ……違うってば。それはそれ、これはこれ。ひき逃げしたとか思われたくないし……
リンネー: 早く行っといで。カセットの書き込みが終わったら、今度はキャンパスを案内したげる!
リンネー: ……さてと、そろそろこっちの用事を片付けないとね。
スタートーチ列車に乗って研究院に向かう
職員に尋ねる
忙しい研究員: ああ、そうか……こうすれば誤差を最小限に抑えられるはず……ん?すみません、私に何か用ですか?カセット……?
忙しい研究員: カセット保管室なら、そこのポータルから行けますよ……
忙しい研究員: あっ、さっき浮かんだ案が思い出せない……
指示に従って、カセットの書込室に向かう
部屋に入る
部屋の中を調べる
ぼやけたエコー: ……これは、文明と未来を象徴する灯火です。気を落とさないでください。我々なら、天空海だけでなく、その向こうの宇宙へ辿り着けます……
ぼやけたエコー: 今週の学食のメニュー、結構いい感じだったよ。明日、一緒に……
ぼやけたエコー: *ノイズ*――先輩、任せてください。あなたが帰ってくる頃には――*ノイズ*――
ぼやけたエコー: データの収集が完了するまで5分はかかる。俺が残ろう、先に学生を避難させろ!
ぼやけたエコー: なぜだ!*ノイズ*また失敗したなんて……!
モーニエ: そこにあるのは、カセットの周波数データを保管するサーバーです。
モーニエ: まずは共鳴を停止してください。そのままでは……耐えられないでしょう。
モーニエ: ……落ち着いて。
漂泊者:
モーニエ: ……初めまして、私はモーニエです。スペーストレック研究院で研究をしながら、スタートーチ学園の教授を勤めています。
漂泊者:
モーニエ: はい?もしかして、教授には見えませんか?
モーニエ: カセットに情報を書き込みに来たのでしょう?案内しますね。
漂泊者:
モーニエ: 漂泊者君ですね……ええ。
モーニエ: 知っていますよ。
モーニエと一緒にカセットの書込室に向かう
漂泊者: さっきのは……?
モーニエ: あれはコレクティブの歴代研究者や職員、そして学生たちの思い出です。
漂泊者:
モーニエ: ええ、カセットに保存されているデータ……正確に言えば、連続した自己意識を構成する重要な部分――「人」の記憶です。
モーニエ: ラハイロイは虚無の鳴式の流出物――ヴォイドストームに常に覆われています。それによって、あらゆる生命体の周波数が消滅していきます。
モーニエ: その対策として、研究院は人の存在を記録できる「カセット」を開発しました。一人ひとりの周波数と記憶を残すために。
モーニエ: そして、亡くなった人々のカセットを、ここに保管しています。
漂泊者:
モーニエ: おそらく、あなたが無意識のうちに周波数と共鳴したのでしょう。
モーニエ: 時々、起こりはしますが……
モーニエ: ……いえ、まずは書込室へ行きましょう。
漂泊者: (俺の記憶か?でも、最後のは……)
モーニエ: どうしました?どこか具合でも……?
漂泊者: ……平気だ。これがラベルカセットか?
モーニエ: ええ。あなたの周波数は、その中に保存されています。
モーニエ: 正式に使用する前に、調整しておきましょう。少しお借りします。
書込室の研究員: あれ……さっきのノイズは見間違いじゃなかったんですね。まったく同じ周波数コードがデータベースに……
漂泊者:
書込室の研究員: コードが一致したため、書き込み時にエラーが発生しました。共鳴者の共鳴源が似ていることで、コードが近くなる場合はありますが、完全に一致するパターンは稀でして……
書込室の研究員: おかしいですね。どのアーカイブにも見つかりませんし、空のデータだけが……
漂泊者:
書込室の研究員: 他は文字化けしていますね。破損というより……削除されたような?
書込室の研究員: ……え?
漂泊者:
漂泊者: (以前の「俺」が残したものなのか?だが、もし自分で削除したのなら、どうして痕跡が……)
モーニエ: ……ただのエラーでしょう。構わず上書きしてください。
書込室の研究員: あ……はい、モーニエ教授。
モーニエ: 周波数レコーダーは、ヴォイドストームの発生を事前に警告してくれます。ストームの中にいる時も、ある程度の影響を軽減して、あなたの「存在」を安定させてくれるでしょう。
モーニエ: ですから、必ず肌身離さずに持っていてください。
漂泊者:
モーニエ: ですが、周波数レコーダーだけでヴォイドストームの影響を防ぎ切ることはできません。今日まで……多くの調査員や学生の周波数が、ヴォイドストームの中で消えています。
漂泊者: モーニエ教授、俺の周波数について……
モーニエ: ……ええ、検査結果は見ました。測定値は正常で、ラベル曲線も入学時に提出した健康診断報告書より安定しています。ただ、あなたの周波数が失われているのは確かです。
モーニエ: ヴォイドワームについては、残念ながら前例が……周波数を捕食されてから、生還した者はいません。ですから、周波数を取り戻せるかどうかは、まだ未知数です。
モーニエ: 何はともあれ、自ら危険な状況に身を置かないでください。それが最優先事項です。
漂泊者:
モーニエ: ええ、分かりました。何か手掛かりがないか、探してみます……
モーニエ: ええ。知りたいことがあれば、何でも聞いてください。
モーニエと会話する
悩んでいる研究員(通信中): モーニエ教授!今どちらに?すぐ戻ってきてください……ああ、アンセルム博士、どうか落ち着いてください!
モーニエ: どうしましたか?
悩んでいる研究員(通信中): リアクタードライブの発射プロセスについて、教授が口論を……
モーニエ: ……今月で、もう2回目ですね。
悩んでいる研究員(通信中): 我々では口を挟めないので、教授に来ていただくしか……
モーニエ: 私が行っても、あまり意味はないと思いますが……
モーニエ: ……仕方ありませんね。向かうので待っていてください。
モーニエ: ……すみません、急用ができてしまいました。
漂泊者:
モーニエ: いえ、その必要はありません。むしろ、一緒に来てもらえればと。
モーニエ: 研究院は学生にも開放されています。もしかしたら、助けになる情報が見つかるかもしれません。
人工太陽ラボに向かう
漂泊者: 彼らが言っていた、リアクタードライブって……?
モーニエ: 簡単に言うと、空に浮かんでいる「太陽」を交換しようという計画です。
漂泊者: 「陽換えの儀」でエクソストライダーのドライブを交換するのか?
モーニエ: 覚えているのですね……ブラックショアの方に聞いたのですか?
漂泊者: 学園で話している人を見かけた。
モーニエ: あれはエクソストライダーを起動させるための必要条件です。それに、いつまでも穏やかな揺り籠で過ごすわけにはいきませんから。
漂泊者: エクソストライダーの研究は……どこまで進んでるんだ?
モーニエ: ……
モーニエ: あなたの想像よりも、ずっと先まで進んでいますよ……漂泊者君。
モーニエ: 詳しいことは、ラボに着いてから説明しますね。
研究員たちが争っている理由を尋ねる
慌ただしいアシスタント: モーニエ教授、ようやく……
モーニエ: 実は……
モーニエ: ……分かりました。
????: アンセルム教授、気持ちは分かりますよ。
????: しかし、次の打上げウィンドウは我々にとって絶好の機会。ロイ人の計算によれば、向こう数十年、これほど都合の良い時期は現れません。
アンセルム: ウォーレン、あの訳の分からない記号による計算は本当に正しいのか?彼らは推論も過程も見せてくれないじゃないか。これは我々のスーパーコンピュータですら踏み込めない領域だ!
ウォーレン: アンセルム教授、ロイ人は頼もしいパートナーです。
ウォーレン: 彼らの計算に疑いの余地はありません。我々は自らの職務をまっとうして、陽換えの儀が滞りなく進むように万全を期しましょう。
ウォーレン: ふぅ……そうですね、他の方の意見も聞いてみますか。
モーニエ: 私は現状維持を支持します。
モーニエ: 前回の演習結果が芳しくなかったことは事実ですし、アンセルム教授の懸念は理解しています。そこで、後ほど私がビヤートル・ウーズへ向かい、ヘリオディック・シックスとパラメーターの確認をしましょう。
ウォーレン: 最優先事項は、新しい太陽が昇る際、研究院がドライブのデータを測定し、誤差を調整できるように準備することです。
ウォーレン: その点、ハイヴェイシャの必要性は誰も否定できないでしょう。アンセルム教授、我々の成果にもう少し自信を持っても良いのでは?
ウォーレン: これはコレクティブの、そしてロイ人の血と汗の結晶であり、ラハイロイの未来そのものです。研究者として、君の誇りも慎重になる気持ちも理解します。ですが、過去の失敗に囚われないでください。
アンセルム: ふんっ、口だけは達者だな。忠告はした……何が起ころうと知らないぞ。
ウォーレン: お見苦しいところを……モーニエ君が無関係な者をラボに入れるとは思っていませんが。
ウォーレン: しかし、君にはどうも見覚えがないですね。失礼ですが、お名前を伺っても?
漂泊者:
ウォーレン: つまり、カセットに情報を書き込みに来た、と?こんなヴォイドストームが猛威を振るう時期に……
モーニエ: 彼はブラックショアの推薦入学者です。
ウォーレン: なるほど……分かりました。
ウォーレン: 君も千咲君と同じ方法で来たんでしょう?
ウォーレン: 彼女が突然現れた時は、学園側も驚いたものです……よろしければ、ここに来た方法を教えていただけませんか?
ウォーレン: 私は学園側と連絡を密にしていないので、学園の外から忽然と人が現れた、という情報しか知らないんですよ。
モーニエ: ウォーレン教授、その話はまたの機会にしてください。
ウォーレン: ああ……申し訳ない、少し急でしたね。どうも、好奇心が強いもので……
ウォーレン: ……とにかく、ブラックショアの推薦入学なら、相応の学生として扱いましょう。
ウォーレン: 自己紹介が遅れました、私はウォーレンです。現在、このラボの責任者を務めています。
ウォーレン: 立ち入り禁止の表札がある部屋を除き、この場所は全て、学生に見学が許可されています。
ウォーレン: どうやら、案内役は必要なさそうですが、モーニエ君の時間をあまり独占しないように。彼女は本プロジェクトの重要人物ですから。
ウォーレン: では、別件があるので私は失礼します。
モーニエ: ごめんなさい、あなたも巻き込んでしまい……
モーニエ: ウォーレン教授が言っていたように、もし興味があれば気の済むまで見学してください。
悩んでいる研究員: さっきのプラン……最後のテストに間に合うかしら?やっぱりちょっと控えめすぎかも。
謹慎な研究員: でも、さっきアンセルム博士に「攻めすぎだ」と言われて、練り直すように指示があったぞ。
悩んでいる研究員: うーん……仕方ないわ。私のほうで予備案をもう少し詰めてみる。データも、まだいくつか再計算が必要だし。
人工太陽ラボを見学する
漂泊者: 巨大な培養槽の中には、地上では目にしたことのない古代の植物が数多く植えられている。かつて生命の気配すら希薄だった地下の空洞も、ドライブの灯りがともされたことで変化を迎えた。
漂泊者: 「一滴の水、一粒の種、一つの火種から、生命は必ず道を見出すのだ」
ラボのホールに戻る
モーニエ: ……では、研究院で情報収集を終えたあなたに、私から「質問」があります。
漂泊者:
モーニエ: ……あなたも、陽換えの儀に参加しませんか?
漂泊者: 俺は入学したばかりだが……
モーニエ: そうですね……こう解釈してもらっても構いません……私からの「個人的な招待」、と。
モーニエ: あなたにも見届けてほしいのです……新しい太陽が昇る瞬間を。そして、人類が自ら紡いだ未来へ歩み出す瞬間を。
漂泊者:
漂泊者: 喜んで見届けさせてもらう。
モーニエ: ええ。では、約束です。
ラボの研究員: サンダーミール周辺エリアでヴォイドストーム反応を検知……測定値、急激に上昇中!
ラボの研究員: 発生源は……探査機ハイヴェイシャ!?
モーニエ: 詳しい状況を報告してください。
ラボの研究員: モーニエ教授、ハイヴェイシャがヴォイドストームによる汚染を受け、暴走状態に……迎撃アレイが起動を……
ラボの研究員: 攻撃目標は……研究院です。
漂泊者:
モーニエ: ドライブ探査機です。そのハイヴェイシャがヴォイドストームに汚染され、暴走状態に陥りました。研究院が攻撃目標となっています。
モーニエ: コレクティブがドライブの状態を測定したり維持したりするための地上探査機で、陽換えの儀におけるデータ較正を担うものが、どうして……
ラボの研究員: 待ってください……探査機の付近に人が!もしかして……学生では?
ラボの研究員: ……えっ!?閉鎖の指令なんて実行してないのに……まずいです、停止できません!
漂泊者: どうなってる?
モーニエ: ハイヴェイシャの暴走によって、最高レベルの避難プロトコルを起動されました。つまり、問題が解決するまで閉じ込められることに。
モーニエ: ……停止を試みましたが、私の権限でも操作できませんでしたね。
漂泊者: どうやら、直接下へ降りるしかなさそうだな。
ラボの研究員: 待ってください。今、列車は避難の影響で運行を停止しています……!
漂泊者: モーニエ教授、研究院の乗り物を使っていいか?
モーニエ: 接続口に予備の乗り物があります。ですが、どこから下へ……?
漂泊者: ……入ってきた場所から!
リンネー: (彼は無事、研究院に着いたはず。もう大丈夫……今のうちに解決しよう)
リンネー: (さっきのメッセージ……間違いない。残星組織の「連絡員」からだ)
リンネー: (ヴォイドストームに呑み込まれたら、痕跡すら残らないはず。なのに、「死んだはずの人間」からメッセージを受け取った……)
リンネー: (通信コードを利用して、誰かが接触してきてるのかな?あたしの行動を把握したうえで脅しをかけてるのか、それとも……)
リンネー: (……最後の発信源は、この近くのはず)
リンネー: (……汚染されたエクソスウォーム)
リンネー: (片付けとこう)
汚染されたエクソスウォームを倒す
このまま進む
変な装置を調べる
「連絡員」: 思ったより早かったな。まぁ、急ぐ必要はない。「本番」まで多少は時間がある。
リンネー: あんたは……
リンネー: ……すでに死んだはず。いったい何者なの?
「連絡員」: お前に「始末」された、哀れな残星組織の連絡員?
「連絡員」: いや……無実の研究員でもある。
「連絡員」: その答えは、お前が誰になり、何を捨てるか次第だ。
リンネー: ……
「連絡員」: 見たところ……まだ決めかねているのだろう。必要なら、手を貸しても良い。
リンネー: 無駄だよ。あんたが何を企もうと、あたしが止めてみせる。
「連絡員」: ほう?「名もなき逃亡者」ではなく、「姿なき守護者」にでもなったつもりか。
「連絡員」: もし「コレクティブ」に私を告発すれば、お前もただでは済まない。本当に、それだけの意志があるのか?
「連絡員」: いずれにせよ、お前の存在は我々にとって厄介だ。ここはひとつ、懐かしい手土産を――
「連絡員」: ――「疑心」と「孤独」を送ろう。
リンネー: ……危ないっ!離れて!
暴走したハイヴェイシャを止める
学園の教師: 状況は把握しました。ウォーレン主任、研究院が被った損害は望んだ結果ではありませんし、あなたの懸念も理解できます。しかし、一人の学生に責任を追わせるのは……
ウォーレン: ハイヴェイシャが暴走した時、君は何をしていたんですか?そもそも、なぜ授業中に研究院に?リンネー君、説明してもらいましょうか?
リンネー: ……漂泊者君を研究院まで案内してました。カセットに情報を書き込むために。
リンネー: そのまま学園に戻るつもりだったんですけど、サンダーミールの方角から尋常じゃない周波数の波動を感じて、しかも汚染されたエクソスウォームまでいたので……
リンネー: ……それで気づいたら囲まれちゃって、連絡しようにもヴォイドストームのせいで繋がらなかったんです。
リンネー: エクソスウォームの残骸は、まだ残ってるはずです……調査員の方が確認済みですよね。
ウォーレン: 汚染されたエクソスウォームの残骸など発見されていません。リンネー君、嘘をついても意味はありませんよ。
リンネー: ……まさか。
リンネー: なら、監視カメラにエクソスウォームは映ってなかったんですか?監視システムには特別な防護措置がありますし、ヴォイドストームの中でも簡単には停止しないはずですよね?
ウォーレン: とっくに確認済みです。ただ、エクソスウォームはもちろん、君の姿も映っていませんでした。これをどう説明しますか?意図的にカメラを避けていたとでも?
漂泊者: もし監視システムに問題があったとしたら、リンネーの姿も消された可能性がある。
ウォーレン: それは、彼女が嘘をついていないという前提で成り立つ話です。
学園の教師: 推測では話が平行線ですね。監視カメラに改ざんされた痕跡があるか確認してみませんか?
ウォーレン: 調査の範囲を広げましょう。以前データベースがハッキングされた事件も含めて……監視カメラに問題があったのは、今日だけではないかもしれません。
学園の教師: セキュリティシステムのバグを利用した、あのハッキング事件ですか……分かりました、より慎重に判断しましょう。
ウォース先生: あなたから話しておきたいことはありますか?大丈夫ですよ、先生はリンネーさんの味方です。
リンネー: ……ありません。
学園の教師: では、調査を続行しましょう。調査が終わるまで、学園から出ないようにしてください。
ウォーレン: そうでした、リンネー君はネオユニオンの出身でしょう?
リンネー: それが何か……?
ウォーレン: リンネー君は休暇の間、ずっと寮にいたようでしたから。帰省しようとは思わなかったのかと疑問が浮かんだもので。
リンネー: ……心配してくれて、ありがとうございます。ですが、許可されている時間に通話はしています。「休暇中に残っていたのは別の目的があったから」と考えてるなら勘違いですよ。
ウォーレン: いえ。ただ、帰りたくない理由があったのではないか、と思っただけですよ。
リンネー: ……教授が気にする必要はないと思います。
ウォース先生: ウォーレン教授、そろそろ行きましょうか?
リンネー: ……ふぅ。
リンネー: ありがとね。あたしのこと、庇ってくれて。
漂泊者:
漂泊者: ハイヴェイシャが暴走した時、リンネーが持っていた装置はなんだ?
リンネー: ……直球だね。てっきり、見逃してくれるのかと思ったよ。
漂泊者: それはないな。
リンネー: いい返事だね、あんたらしいじゃん。
漂泊者: ……リンネーの目的は、いったい何なんだ?
リンネー: ……場所を変えよっか。ここじゃ少し息が詰まるし。
屋上へ向かう
リンネーについて行く
漂泊者: リンネーは、ただの学生じゃないんだろう?
リンネー: 本当は……あたしも、ただの学生でいたいんだけどね。
リンネー: 考えたことない?重い使命も、隠している素顔も、難しい考えも……何もかもを捨てて、普通の青春を謳歌する学生として生きてみたいなーって。
漂泊者: ……
リンネー: 冗談冗談、分かってるって。世の中には、どうしても口に出せないことがあるし。特に、あんたみたいな人にとってはさ。
リンネー: ……でも、あたしたちは住む世界が違う。すごく、羨ましいの……ここにいる人たちが。
リンネーに尋ねる
リンネー: うん……やっぱ、ここが一番落ち着くなぁ。
リンネー: ……あたしが正体を明かしたら、事件の真相を突き止めるつもりなんでしょ?
リンネー: なら、代わりに約束して。「自分」をあんたに任すから、願いを叶えてほしい。あたしは、このまま学園に通いたいの。
漂泊者: この学園に残ることが、それほど大事なのか?
リンネー: ……うん、大事だよ。
漂泊者: ……
リンネー: 何も言わないってことは、オッケーなのかな。
リンネー: ……他人に成り代わりたいって思ったりする?
???: 本部……こちら、リンネー……
???: 申し訳ありません、監察様……突然の襲撃で……
???: ご心配なく。ラハイロイには、予定通り……スタートーチ学園に向かいます……
???: 組織長から託された……任務は、必ず……
リンネー: 結局――彼女は任務に失敗した。
漂泊者:
リンネー: ウォーレン教授は、あたしがネオユニオン出身ってところまでは知ってたけど、詳しい場所までは掴んでないみたいだね。
リンネー: 「無法地帯」って呼ばれてるとこがあってさ。どれくらい「無法」かというと……3日に1回は血を見るくらい「無法」な地域で育ったんだよ。
リンネー: まぁ、そこそこ腕があったおかげで、ネオユニオンの政府に目をつけられてね。表にはできないような仕事をしてきたんだ。
リンネー: けど、あの日……ちょっとしたアクシデントが起きてさ。あたしはそのチャンスを見逃さなかった。
リンネー: ……そのチャンスっていうのが、スタートーチ学園の入学許可書だった。
漂泊者:
リンネー: さっきの録音は、本物のリンネーが連絡員と通信してた記録。
リンネー: 実はね、最初から彼女がただの学生じゃないことに気づいてたんだ。
リンネー: それでも、あたしはラハイロイにやってきた。
リンネー: ここは、何もかもがネオユニオンとは違う。みんな、朝起きて歯磨きをしながら、鏡に映る姿が本当の自分かどうかなんて悩んだりはしない。
漂泊者: リンネーは、このまま学園で過ごしたいのか。
リンネー: あたしにとって、残星組織は生活を脅かす存在。あんたにとって、残星組織は長年の敵……
リンネー: 利害が一致してると思わない?協力できると思うんだけど、どうかな。
漂泊者: 学生同士の話には聞こえないな。
漂泊者: 今回の問題が収束したとして、リンネーは鏡の中の自分に臆さず向き合えるのか?
リンネー: ……
漂泊者: 優先順位くらい、俺にだって分かる。
漂泊者: ウォーレンの前で庇った理由は、あなたを信じようと決めたからだ。その責任は俺が取る。
リンネー: ……はぁ。なんかそんな風に話されると、先生みたいじゃん。
リンネー: じゃあ、言い方を変えよっかな。
リンネー: この学園が好き。だから、あたしのことを友達だと思ってくれてる人たちに傷ついてほしくない。
リンネー: だからこそ、残星組織がラハイロイにやってきた本当の目的を割り出したい。漂泊者君、手伝ってくれる?
漂泊者: 協力しよう。
リンネー: うん……事情があるとはいえ隠してたわけだし、こうやって話してみたらスッキリしたよ。
リンネー: それじゃ、まず最初は……
漂泊者:
リンネー: 確かなのは……ハイヴェイシャの暴走も、エクソスウォームの汚染も、あたしが手に入れた装置と関係してるってこと。
リンネー: 見た感じ……たぶん、学園が作ったものだね。もしかしたら、工学部のラボで手掛かりが見つかるかも。
漂泊者: ……なぜ、こんなにも危険な装置を学園から持ち出せたんだろう。
リンネー: 考えられる可能性は二つ。学園が作ったように見せかけてるだけ。もしくは……工学部の設備を自由に扱える人による仕業。
リンネー: 実際、裏からあたしに命令を下していた「伝達係」は、今も学園に潜んでるわけだし。
漂泊者:
リンネー: そうと決まれば早く行こっか。近道なら任せて。
漂泊者:
リンネー: ……ここだよ!
工学部の製造記録を調べる
リンネー: ……見つけた、めっちゃ深いところに隠されてたね。
リンネー: 予想通り、ただアーカイブされてるんじゃなくて、三重に暗号化したうえシステムデータに偽装されてる。
漂泊者: ……つまり、誰かが工学部の設備を無断で使用して作ったのか?
リンネー: そうだね。ついでに装置の内部をスキャンしてみたんだけど、予想通りだったよ。メーターと同じ外見をしているだけで、中身は完全に別物。
リンネー: ……簡単に言うと、これはヴォイドストームの周波数を保存して増幅させ、エクソストライダーの技術を用いた造物を汚染し、暴走状態に誘導するための装置。
漂泊者: エクソストライダーの技術を用いたって……
リンネー: これまた厄介な問題があってね――この装置、遠隔操作できるみたいなんだ。
漂泊者: それじゃあ、いつ再起動してもおかしくないな。
リンネー: うん……時限爆弾みたいなものだよ。
リンネー: 今すぐ学園に渡すべきって言いたいかもしれないけど、それは「伝達係」の正体を突き止めてからね。
リンネー: とりあえず、無害化はしておきたいかな。記録は手に入ったし、権限を奪ってあたしと共鳴した時しか起動できないように設定できると思う。
リンネー: でも、権限を奪ってる間に一度はリブートしないといけないから……ちょっと騒がしくなるかも。
漂泊者: 他の機械も影響を受けるわけか……
リンネー: そういうこと……権限を移行してる間、この場を任せてもいい?
漂泊者: ああ、任せろ。
リンネー: よし、それじゃ――始めるよ!
リンネー: 誰かに援護してもらうのも……意外と悪くないじゃん。
暴走したエクソストライダーマシンを止める
リンネー: さすがっ。
リンネー: バッチリ完了したよ。もう遠隔操作はされないと思う。いやー、ヒヤッとしたね……
漂泊者:
リンネー: ……はぁ、やっぱバレちゃった?こういうこと久しぶりすぎて、感覚が鈍ったのかな。
リンネー: 楽な環境に長くいると、気づかないうちに緩んじゃうね……昔なら、これくらい28秒もあれば解決できたんだけどなぁ。
漂泊者:
リンネー: だって、自動迎撃アレイ群のリブート最大所要時間が28秒だから。
リンネー: ……そうかな。
リンネー: コホン、話が逸れたね……そういえばデータベースを調べてる時に、いくつか気になる情報を見つけたんだ。
リンネー: 学園の機械とヴォイドマターバリアのセキュリティデータに、異常なアクセス履歴があった……それも、なぜか管理者レベルの権限で。
リンネー: あと、この装置のデータの中には、3組の周波数波形があるみたい。1組目はハイヴェイシャで、残りの2組は識別できなかった。
漂泊者:
リンネー: ……あはは、学園の掲示板で見かけたんだよ。
リンネー: ……はぁ、しょうがないか。実は前に受けた任務で、研究院のデータベースに侵入したんだよね。その内容が、ハイヴェイシャに関するデータの改ざん。
リンネー: でも、実行してないからね。データに顔文字をいくつか追加して、ついでにセキュリティレベルを上げたほうがいいって警告を残しといただけだよ。
リンネー: ……まぁ、バレちゃって尻尾を掴まれたんだけどさ。
漂泊者:
漂泊者: 波形の話に戻すぞ。そのうちのひとつがハイヴェイシャなら、残りの二つの波形が次のターゲットになる可能性が高いのか?
リンネー: あたしはそう考えてるよ。だから、これらの波形が何なのか調べないと。周波数の波形に関する情報は……『ラハイロイ生態学』の論文に記載があるはず。
リンネー: 行こう、スペーストレック文献センターへ。
スペーストレック文献センターに向かう
リンネー: コホン、紹介させて。こちらはI.R.I.S.先輩。スタートーチ学園の――
漂泊者:
リンネー: そう!ここの管理者で、文献センターのインデックスを担当してるんだ。すっごく頼れる「先輩」だよ。
I.R.I.S.: 私はスペーストレック文献センターの検索AI、I.R.I.S.です。
I.R.I.S.: リンネーさん、それと……漂泊者さんですね、本日はどんな用件でしょう?
リンネー: あれ?先輩、なんか元気なさそうだけど……
I.R.I.S.: 先日、データリークの被害に遭ってしまったんです。通常の検索は可能ですが、現在もシステムのメンテナンス中なので……
リンネー: ……この波形に関する情報を調べてもらえる?
I.R.I.S.: 検索します……合致する内容は3281件でした。全て順番に見ていきますか?
リンネー: 多すぎ……「ヴォイドストーム」と「エクソスウォーム汚染」のキーワードを追加してくれる?
I.R.I.S.: 今度は……324件ですね。
漂泊者:
I.R.I.S.: そうすると……3件になりました。
リンネー: 一気に絞れたね。手分けして確認しよっか。
I.R.I.S.: 該当する3つのファイルのディレクトリをマークしました。他にもリサーチは必要ですか?例えば……キャンパスライフに役立つ、ちょっとしたアドバイスはどうでしょう?
漂泊者:
I.R.I.S.: 絶対、S.I.G.M.A.さんのことを「信号機モドキ」と呼んではいけませんよ……10分間の高速追跡劇を体験したくなければ。
I.R.I.S.: ……それは残念です。
ヴォイドストームについて調べる
漂泊者: 『シンクロトロンに基づくエクソスウォーム汚染の閾値測定‐ヴォイドストームの周波数テンソル再規格化』
漂泊者: ヴォイドストームがエクソスウォームに与える影響を研究した論文か?
漂泊者: ……まったく分からないな。
漂泊者: だが、リンネーが見つけた波形を論文のデータと合わせるだけなら……
漂泊者: ……ヴォイドワームだ。
装置に関する手がかりを調べる
漂泊者: 『ヴォイドストーム測定装置強化モジュール生産ガイドブック(v3.12)』
漂泊者: ……リンネーが手に入れた装置の製造記録だ。
漂泊者: 役に立つかもしれない。
リンネーと調査結果について話し合う
リンネー: どう、収穫はあった?
リンネー: あたしのほうは、知ってる情報ばっかだったよ。ヴォイドストームの周期異常とか、学園の設備に原因不明の故障が起きてるとか……
漂泊者:
リンネー: ヴォイドワーム、まさか……
リンネー: 残星組織は、装置を利用してヴォイドワームを暴走させようとしてるのかも。だとしたら……
漂泊者: ……研究院だ。
リンネー: その可能性が一番高い。巨剣の影響で、ヴォイドワームは研究院に近づかないようになってる。けど、ハイヴェイシャが暴走する前、あたしは研究院の近くで汚染されたエクソスウォームの残骸を見かけた。
リンネー: ……汚染されたエクソスウォームもハイヴェイシャも、実験と演習に過ぎなかったみたいだね。
リンネー: どっちにしろ、残星組織の真の狙いは、ヴォイドワームを制御して研究院を襲撃すること。
リンネー: ヴォイドワームは鳴式の力を受けて形成された。つまり、ヴォイドストームと鳴式が存在する限り、完全に消滅できない……
リンネー: ……これ、結構マズくない?
漂泊者:
リンネー: うん、そっちは漂泊者君に任せたよ……あたしには、まだやるべきことがあるから。
漂泊者:
リンネー: 工学部の影印作業台は、ライン生産方式。つまり、残星組織は間違いなく、別の装置を持ってるはず。
リンネー: 残星組織が装置を起動させて、ヴォイドワームを研究院に誘導した時の保険として……プランBを準備しておかなきゃ。
リンネー: ガイドブックがあれば、あたしは装置の出力を二倍から三倍に増幅できる。これなら、ヴォイドワームが研究院に来ても引き離せると思う。
リンネー: ヴォイドワームの活動エリアに、コレクティブが設置した迎撃アレイと拘束装置があるの。あそこに誘導すれば、襲撃を止められる。
漂泊者:
リンネー: だから、あくまでプランBだって。研究院に情報を伝えれば、ちゃんと対策してくれるでしょ。
リンネー: それに、装置の権限を移行した以上、この装置の所有者はあたし。もし使ったら、あたしがハイヴェイシャを暴走させたことになっちゃうでしょ。だから……できれば使いたくないんだよね。
リンネー: うーん……そろそろ面倒な事態になりそうな気がする。
漂泊者:
リンネー: あたしが装置の権限を移したことは、もうバレてるはず。
リンネー: このまま「伝達係」が黙ってるとは思えない。
スペーストレック文献センターを出る
教師: リンネーさん。ハイヴェイシャ暴走事件について、もう一度事情聴取を行ないます。
教師: また、我々は匿名の通報を受けました。「リンネー」という人物の犯罪及び服役歴に関する資料が届いています。あなたと特徴が似ているため、我々は入学書類の偽造を疑っているところです。
漂泊者: ……
教師: ご協力をお願いします。
リンネー: どんな尋問も調査も受け入れますが、この件に漂泊者君は無関係です。彼は、入学したばかりの新入生ですから。
教師: ……分かりました。では、まず寮に戻り、時間までお待ちください。その間、いかなる外出も違反と見なします。
リンネー: (ゴメン……後は任せたよ)
保健室に向かい、リューク・ヘルセンを探す
リューク・ヘルセン: おや、誰かと思ったらキミだったとは。入学手続きもそうだし、ストームやヴォイドワームに追われてるせいで、ここに来る暇などないと思っていたよ。
漂泊者: 残星組織の内通者が、研究院の襲撃を企んでいる。
リューク・ヘルセン: それはまた、随分と唐突な話だね。
リューク・ヘルセン: たかが保健の先生であるワタシに話して、どうしたいのかな?こう聞いたほうがいいか……どうしてワタシのもとに来たんだい?
漂泊者: ……まだ俺は、この学園に詳しくない。モーニエ教授も不在で、誰を信じるべきか悩んだ。
リューク・ヘルセン: なら、なおさら疑問だね。
漂泊者: 合図を送ってきたのは、ヘルセン先生のほうだろ?ブラックショアの花持ちであることを見抜き、俺に「おかえり」と言った。そこまでは名簿に書かれていない。つまり、あなたは俺の身分を知っている。
漂泊者: 千咲の話によると、俺が学園を去ることになったのは急だったらしい……なら、誰かがうまく処理してくれたはず。
漂泊者: そのうえ、初対面とは思えない態度だった。
リューク・ヘルセン: ふふっ……一応、筋は通ってるかな。残念ながら、ワタシには理解が難しい話だけど……聞かせてもらおうか――キミは、ワタシに何をしてほしいんだい?
漂泊者: (誤魔化すつまりなら構わない。それよりも……)
漂泊者:
リューク・ヘルセン: ……なるほど。どうやら、この学園には汚い何かが入り込んでいるようだね。
リューク・ヘルセン: 研究院がヴォイドワームに……おそらく、そう単純な話ではないだろうね。ハイヴェイシャの暴走も、ヴォイドストームの異常も、同じ方向を示している。
リューク・ヘルセン: 心配はいらないよ。研究院のほうには、ワタシが話を通しておく。キミが何を考え、どう動こうと、しばらくは何も聞かないことにしよう。
リューク・ヘルセン: けれど、力にはなる。
リューク・ヘルセン: ……そのまま自分を信じるといい。
漂泊者: もしリンネーの言う通り、残星組織が学園に潜伏してるなら、慎重な方法で研究院に情報を伝える必要がある。
漂泊者: ……信頼できる人物を選ばなくては。
漂泊者: もう一度、保健室へ行ってみよう。
リンネーからのメッセージを読む
寮に向かい、リンネーを尋ねる
寮の受付係と会話する
寮の受付係: 何かご用でしょうか?
漂泊者:
寮の受付係: リンネーさんですね……彼女は留守にしているようです。話があるなら、お伝えしておきましょうか?
寮の受付係: ……あら?お待ちください、あなたは漂泊者君ですね?
漂泊者:
寮の受付係: リンネーさんから伝言を預かっています……先に部屋で待っていてほしい、と。
漂泊者:
寮の受付係: 詳しくは聞いていませんが……学園に呼ばれたと伺っています。
寮の受付係: それにしても、落ち込んでいる彼女は珍しいですね……いずれにせよ、無事だといいのですが。
寮の受付係: こちらが彼女の部屋番号です。
漂泊者:
リンネーの部屋に向かう
寮に入る
リンネーを待つ
リンネー: ……来てくれたんだ!状況はどうなった?
漂泊者: ヘルセン先生とモーニエ教授に状況を説明した。研究院が対応してくれるはず。
漂泊者: 残星組織の狙いは、まだはっきりしない。下手に動いて警戒されないように、俺が動く。
リンネー: うーん、今のところ特にいいかな。せっかく来てくれたんだし、話に付き合ってよ。
リンネー: あっ……散らかってるし、先に片付けとくんだった……
リンネー: 知ってる?ネオユニオンにいた頃、あたしの住処にはベッドに椅子、机、それから武器を詰め込んだバッグしかなかった。
リンネー: 傭兵には家なんてないからね。あたしたちは「生きている」だけで、「暮らし」はしてない。無駄な荷物を持ち歩いてたら邪魔。
リンネー: だから……昔は「邪魔」だと思ってたものが増えていることに気づいた時、あたしにとって、この場所がどれほど大事なものか思い知らされたんだ……
リンネー: まぁ、傭兵っていう沼から抜け出す唯一の機会だと思ってたし、何の迷いもなかった。それで、どんなツケが回ってくるかなんて考えずに足を踏み入れたの。
漂泊者: リンネーにとって、スタートーチ学園は本当に大切な居場所なんだな。
リンネー: うん。ここに来てから、毎日がホントに楽しいんだ!自由にグラフィティできるし、日差しを浴びてバイクを飛ばしたり、昔は想像もできなかったような知識に触れたり……
リンネー: 凍てついた野原に覆われる「地下」だけど、今まで見てきたどの場所よりも明るくて自由なんだ。
漂泊者: ……聞きたいんだが、匿名の通報にあった「犯罪」や「服役歴」は、どっちの「リンネー」のものなんだ?
リンネー: 残星組織のほうの「リンネー」のものだよ。
リンネー: ネオユニオンの傭兵は、政府の駒だからね。生死を偽って新しい身分になった瞬間、「傭兵」としてのプロフィールは破棄される。
リンネー: そう考えると、なんかちょっとウケるよね……本当の自分が何者なのか、証明できないわけだし。
リンネー: ……けど結局、どっちの「リンネー」もここに溶け込めなかった。
リンネー: ……まぁ、漂泊者君には感謝してるよ。
リンネー: 二度も庇ってくれて……あたしのことを信じてくれて、ありがとう。
リンネー: お金が絡まない信頼は、あたしにとってすごく贅沢なんだ。
漂泊者:
リンネー: 実はさ……あたし、もうスタートーチ学園の学生じゃないの。
リンネー: ついさっき、学園から処分を言い渡されてさ。
リンネー: ――除籍後、ネオユニオンに送還。待っているのは……また傭兵稼業か牢獄暮らしだね。
リンネー: どっちも遠慮したいとこだけど。
リンネー: ……学園が本格的に動いたら終わり。あたしがここを去るチャンスは今しかない。
リンネー: あたしは元々、この学園の人間じゃなかったし、学園生活も所詮は仮初。
漂泊者: ……本当にそう思っているのか?
リンネー: ……ゴメン、そろそろ行かないと。
漂泊者: ……ヴォイドワームだ。しかも、この方角は……研究院じゃなくて学園を狙っている。
漂泊者: ……リンネー?
「……本当に、こうして逃げていいの?」
寮を出る
アナウンス: 第3号危機対策を発令中!ヴォイドストームの影響範囲は学園内にまで拡大。バリアは100秒後に完全展開される。
アナウンス: 全員、大至急指定の地下施設に避難を!繰り返す、大至急指定の地下施設に避難を!
漂泊者: (リンネー……本当に行ってしまったのか?)
漂泊者: (……何よりもまず、事態を落ち着けよう。残星組織が用意した装置はひとつだけではない、とリンネーは言っていた)
漂泊者: (遠隔操作できるなら、ヴォイドワームを誘導した人物が学内にいる可能性は低い……)
漂泊者: (この混乱で犯人探しは非現実的……ここはヴォイドワームを引きつけたほうが良さそうだ)
漂泊者: (かつて俺の周波数を呑み込んだヴォイドワームなら、共感を利用して注意を引けるかもしれない)
モーニエ(通信中): 漂泊者君、モーニエです。状況はヘルセン先生から伺いました……
漂泊者: モーニエ教授、教えてくれ。迎撃アレイはどこにある?そこへ引きつけたい。
モーニエ(通信中): なぜそれを……
モーニエ(通信中): ……分かりました、デバイスに情報を送信します。ですが、研究院のシステムはヴォイドストームの影響で機能していません。迎撃アレイを遠隔でコントロールするにも、再起動するにも、時間が必要です。
モーニエ(通信中): つまり……現状、手動で起動するしかありません。
漂泊者: 任せてくれ。なんとか誘い出してみせる。
モーニエ(通信中): 迎撃アレイは全部で3基あります。調整が完了すれば、ヴォイドワームを拘束して無力化できるでしょう。
漂泊者: 分かった。
モーニエ(通信中): どうか、気をつけてください。
ヴォイドワームを迎撃アレイに誘い出す
ヴォイドワームに対抗する
学園に戻る
リンネー: ふぅ、学園が無事で良かった……
驚く学生: ……あの二人だ!帰ってきたよ!
リンネー: わっ、すごい人……
記者: 「黒き雷光」がラハイロイに入学したという噂は本当だったんですね!どうか、ヴォイドワームの襲撃を止めた時の話を聞かせてください……!
リンネー: ……黒き雷光って?
漂泊者:
記者: 何はともあれ、お二人が学園を救った勇敢な行動は、実に素晴らしいものです!
リンネー: ……
リンネー: ゴメンね。まずは学園に状況を報告しないといけないからさ。
リンネー: ……話が終わったら、また聞きに来てよ。
教務の先生: ……リンネーさん。我々がここにいる理由はお分かりですね。
リンネー: はい。私はもう、スタートーチ学園の学生ではありません……つまり、規定に則ってネオユニオンに送還するため。
リンネー: そうでしょう?
教務の先生: 状況は把握しています。まずは、学園を代表して二人の勇敢な行動にお礼を言わせてください。学生の身を危険に晒したのは、学園側の落ち度です。
教務の先生: 未熟な学生を守り、危険な場所から遠ざけることも、教職員の役割ですから。
教務の先生: リンネーさん、あなたはスタートーチ学園の学生ではありません。
リンネー: ……はい。
教務の先生: ――ですから、もし「入学」を志願しているのなら、試験を受けていただく必要があります。
リンネー: ……え?
教務の先生: 本当の姿で、入学手続きをやり直してください。
漂泊者: これで学園に戻れるな。
教務の先生: ですが……その前に、事情聴取を行なう必要があります。
リンネー: 事情聴取でも、入学試験でも、何でも受けます!
教務の先生: 良いでしょう。では、付いてきてください。
リンネー: ……ありがとね。
漂泊者:
リンネー: うん、行ってくる!
リンネー: ……こんなに嬉しい試験、初めてだよ。
リンネー: コンビニで売ってる学園特製商品、すっごく美味しいんだよ。
リンネー: あたしが入学したら、「案内」してくれる?――約束ね。
???: ……太陽を、守って。
リンネーからのメッセージを読む
リンネー: ふぅ……ホント、久しぶりにスッキリした!そうだ、他に用事がないなら、もうちょっとゆっくりしてかない?
漂泊者:
リンネー: ふふっ。ちょうどあたしも、もう少し話したかったんだ。
リンネー: それで?何でも聞いてよ!
漂泊者:
リンネー: 学園を襲ったヴォイドワームは回収されて、研究員で解体中だよ。残骸がストームに吸収されないようにね。
リンネー: 今回の事件がきっかけで、コレクティブは襲撃対策の話し合いをしてるんだってさ。まぁ、鳴式とストームがある限り、ヴォイドワームの脅威は続くわけだし……
リンネー: そうだ、漂泊者君の周波数消失にヴォイドワームが関係してるかもって言ってたよね。あれから検査は受けてみた?
漂泊者:
漂泊者:
リンネー: そっか……早く原因が見つかるといいね。
漂泊者:
リンネー: うん……ていうか事情聴取ってより、「心の健康サポート」だったんだよね。先生たち、みんな優しいし逆に申し訳なくなっちゃったよ。
リンネー: だから、傭兵だった過去も残星組織に成り代わっていたことも……全部、素直に話したんだ。もう隠す必要もないしさ。
漂泊者:
リンネー: 証拠として学園に提出したよ。でも、装置を作ってバリアを破壊した人の正体は分かってないんだよね。たぶん、内通者は今も学園に潜んでる……
リンネー: 「連絡員」の件も解決してないし……残星組織がこのまま黙ってるわけないから、まだまだ油断はできないね。あたしも気をつけておかなくちゃ。
漂泊者:
リンネー: 今後の予定ね……うーん、とにかく今は、試験に合格してちゃんと入学することかな。
リンネー: 先のことは……
リンネー: ……まだ、あんまり考えてないんだ。今までは所詮外部の人間って気持ちだったから、いつか消えるつもりで目の前の問題にだけ集中してたし。
リンネー: でも、これからは自分で未来を決められるんだって思ったら……逆にちょっと、どうしたらいいか分かんなくてさ。
漂泊者:
リンネー: うん……ありがとっ!
漂泊者:
リンネー: ホントにありがとね……今日だけじゃなくてさ、あたしと一緒にいてくれて。
リンネー: 漂泊者君の問題も応援してる!次は「同級生」として会おうね!