反転した世界に映る兎の影
Quest_165800026_QuestDesc_165_3
ルシラーからのメッセージを見る
ルシラーを探す
ルシラー: 『鳥が空を舞う時』……昨晩、寝付けなくて聴いてた曲のタイトルよ。リナシータ人の美的感覚には、やはり驚かされるわ。
ルシラー: かえって考え事は深くなるばかりで、睡眠の助けにはならなかった。削除しておきましょう。
ルシラー: よし、次は……うーん、ロイ人のエスニックな朝食。
ルシラー: 美味しかったけれど、情報としての価値は低いわ。これも削除、と。
ルシラー: お客様が来たようね。残りは時間がある時に処理するとしましょう。
ルシラー: まさか、学園長が壊れたように独り言を続けるアンドロイドになったとでも思ったのかしら?
漂泊者: 学園長は何をしてたんだ……?
ルシラー: 記憶の整理よ。私の共鳴能力に興味はある?
漂泊者:
ルシラー: 人の周波数は、身につけている物に残るわ。それらを正確に読み取って、内部の情報を解析するのが私の共鳴能力。
ルシラー: 情報を運ぶ周波数は、常に人と共にある。つまり――それは人間の記憶そのもの。
ルシラー: 記憶を読み取って脳内に保存し、自由に追加したり削除したりできる。これが、記憶の整理。
ルシラー: 私は物の周波数情報を正確に読み取れる。そして、それを基点に持ち主の記憶に繋げ、脳内に保存してるのよ。
ルシラー: ただし、脳のキャパシティには限りがある。だからこそ、選び取っているの……あなたが見ていたように、自分で削除して。
漂泊者:
ルシラー: 根本的に違うわ。その場合、記憶を取り戻す可能性がある。
ルシラー: けれど、「削除」は記憶の情報が乗った周波数を完全に消し去ること。つまり、元に戻る可能性はゼロよ。
ルシラー: もちろん、考えたうえで削除してるから、心配はいらないわ。むしろ、これは私の日常に欠かせないものになってる。
ルシラー: 実は、この話が先ほどのメッセージと関係してるわけよ。
漂泊者:
ルシラー: ええ。検証したいことがあるから、協力してほしいの。身につけている物を、ひとつ貸してもらえるかしら?
漂泊者:
ルシラー: まだ持っていたのね。やはり……深い意味が込められた物のほうが、簡単に周波数を読み取れるわ。
ルシラー: 漂泊者君、いくつか質問をしていくわね。それじゃあ、始めましょう。
ルシラー: 大体の経緯は把握したわ。祝典の終わりに、あなたとシグリカさんは最後の謎を解くために、裏学園へ入った。そこで、もう一人の「シグリカ」に出会ったのね。
ルシラー: あなたは言葉遣いから、彼女が偽物だと見抜いた。決め手となったのは、「答えを探すことって、本当にそんなに大事なの?」という問いだった、と。
漂泊者: 正解だ。小さな物ひとつで、ここまで正確に情報を読み取れるとは……
ルシラー: この能力を使えば、漂泊者君の実体験を映画のように目の前で上映できるわ。一時停止したり、コマ送りにすることだって可能よ。
ルシラー: それで、「シグリカ」の正体が判明してから、どうしたのかしら?
漂泊者: 次はウサギを追っていた。俺が初めて裏学園に入った時に出会った、あのウサギだ。
ルシラー: そう……ありがとう、漂泊者君。これで求めていた答えが分かったわ。
ルシラー: 覚えているかしら?前にも話した通り、モーニエが周波数を比較した結果、あのウサギこそ裏学園のおかしな出来事の原因である可能性がとても高いわ。
ルシラー: あのウサギは、そこに入った者に、自分自身が恐れていることや目を背けていることに向き合わせる。シグリカさんがそうだったように。
ルシラー: 今も裏学園の異変は継続中よ。一部の学生や教師の間で、彼女と似たような問題が発生している。
ルシラー: 組織長があなたとヘルセン先生に伝えた予告と合わせると……あのウサギこそ、残星組織が残した仕掛けに思えて仕方ない。
ルシラー: ああいった下品な方法で、私の学生や同僚を傷つけるなんて……学園長として見過ごすわけにはいかないわ。
漂泊者:
ルシラー: 残星組織の駒と思われるウサギを、逆に利用するのよ。
ルシラー: ウサギを誘い出し捕獲して、異変の原因を解決する。そして、私の能力でウサギから残星組織の情報を探り出す。
ルシラー: うかつに学園の力を動員すれば、気づかれるかもしれない。だからこそ、少人数で慎重に動く必要があるの。信頼できて、裏学園に詳しい人物――つまり、あなたよ。
漂泊者:
ルシラー: そうね、実習とでも思ってちょうだい。先生と学生が協力して、現実の課題を解決するわけだもの。
ルシラー: あら、頼もしいわね。
ルシラー: 裏学園に入った人は多いけれど、ウサギが仕掛けを残したのは、その中のほんの数人だけでしょう。
ルシラー: 祝典の時に残星組織があなたとシグリカを狙っていたのだとすれば、ほかの学生や教授は何か特定の条件を満たしたことで、ウサギを引き寄せたのかもしれないわ。
漂泊者:
ルシラー: 鋭いわね。彼らが裏学園でどんな行動を取ったのかを詳しく調べて、比較しましょう。
ルシラー: それが、ウサギを引き寄せる条件かもしれない。学園側は、すでにほとんどの被害者の情報を掴んでるの。
ルシラー: おかげで、条件がいくつか分かってきたわ。
ルシラー: 裏学園にいた時間、強い目的や願望を持って裏学園に入ったかどうか、裏学園から何かを持ち帰ったかどうかの3つ。
ルシラー: ひとまず、ある教授を調べたいわ。ただ、学園のやり方にかなり反発してるから……学生のあなたのほうが、近づきやすいでしょうね。
漂泊者:
ルシラー: 確執とまでは言えないけれど、考え方の相違から、学園側と意見が合わなかったのよ。
ルシラー: 人間関係のことは、ひとまず置いておきましょう。私は裏学園に行って、調査に協力するわ。彼らが裏学園で経験したことを知るには、私の共鳴能力が必要だもの。
ルシラー: 安心して。私は裏学園に行って、調査に協力するわ。彼らが裏学園で経験したことを知るには、私の共鳴能力が必要だもの。
ルシラー: 彼にゆかりのある物を何かしら手に入れてちょうだい。そうすれば、裏学園の記憶を再現できるわ。
漂泊者:
ルシラー: ええ。教授の基本情報はメッセージで送ったわ……それと、これを持っていて。
漂泊者:
漂泊者:
ルシラー: 実は、かなり便利な物でね。こうして通信機としての機能も果たしてくれるのよ。秘密作戦を行なうパートナー同士なら、秘密の連絡手段が必要でしょう?
ルシラー: もう時間がない……そろそろ裏学園に向かわないと。表側の調査は、あなたに任せたわ。
ルシラー: それと、新しいメッセージを送ったわ。チェックしておいてちょうだい。
ルシラーからのメッセージを見る
セヴィー教授がいるキャンプへ向かう
漂泊者:
漂泊者:
ルシラー: 近すぎるわ。そんな風に使ったら、簡単に気づかれてしまうでしょう。
ルシラー: 落ち着いてちょうだい。渡す前に設定は済ませておいたわ。
ルシラー: ポケットに入れておけば大丈夫よ。使うコツは――リラックスして、自然にすることね。
セヴィー教授を探す
学生たちに尋ねる
気だるげな学生: 保存則とか言うけどさ、休日と平日の時間って同じように流れてるのかな?
気だるげな学生: 金曜日が終わると週末なのに、そこから4日も経たないと次の金曜日が来ない。時間の進み方が明らかにおかしいと思うんだ。
物憂げな学生: 曜日のルールが作られた時には、まだ「保存」っていう考え方がなかったのかも……ほら、いつの時代も最新の科学は、受け入れがたいものだからさ。
物憂げな学生: それより、まずは学期初めの試験だよ。問題を作るのはルシラー学園長だって噂だ。となると、合格率は……そこの新入生も気をつけたほうがいいよ。
漂泊者:
気だるげな学生: コツ?参考書とか講義ノートとか過去問のこと?そういうのは、学園長の場合意味がないね。
気だるげな学生: あの人は――「学力を測るためのテストではなく、『うまく人生を歩む』という自らに対する問いかけだと思ってほしいわ」って言ってたよ。
気だるげな学生: それと……「学問は見せびらかすための道具じゃなくて、なかったら息をするのも移動するのも満足にできないの。つまり、生きるための基本よ」って。
物憂げな学生: そうそう。だから学園長は、理論ばかり言う古いタイプの学者をすごく嫌ってるみたいだね。
漂泊者: もっと学生に「優しい」出題者はいないのか……例えば、セヴィー教授はどうだ?
気だるげな学生: 確かに、セヴィー教授なら……学生を自分の子どものように見てるらしいって話を聞いたよ。俺たちも、さっき会ったばかりだけど。
物憂げな学生: そういえば……セヴィー教授こそ、学園長が言ってた古いタイプの学者のような?
物憂げな学生: 学園長とは、言い争ったこともあるみたいだね。自分の研究に関して、教授は一歩も譲らなかったから、最後は二人とも納得できずに終わったとか。
気だるげな学生: はぁ、大人同士の人間関係って、本当に面倒だよな。まあ、俺たちが心配することじゃないけど。もしかして、セヴィー教授に何か用でもあるの?
漂泊者:
気だるげな学生: そっか。教授なら近くにいるはずだよ。まっすぐ行けば、すぐ会えるんじゃないかな。
漂泊者: そういえば、学園長の受信機はどんな形なんだ?
ルシラー: 当ててみなさい。
漂泊者:
ルシラー: 正解よ、なかなかの連想力ね。
ルシラー: ……外れよ。メイクアップミラーとセットでよく使う物といえば?リップクリームが思い浮かばないかしら。
セヴィー教授を探す
ルシラー: そこまで覚えているとは。どうやら、入学式のスピーチも少しは役に立ったようね。
漂泊者:
ルシラー: そう心配しなくていいわ。私の作る問題は、ただ教授たちの考え方のエッセンスを抜き出してから、知識の深みを少し足しただけよ。
ルシラー: もちろん違うわ。研究上の意見の相違で関係をこじらせるだなんて、スタートーチ学園の存在意義が疑われるでしょう。
ほかの教授たちに尋ねる
カール教授: 論文なら読んだとも。だが、理解できたのはタイトルだけだ。肝心の内容はヴォイドワームよりも臭くて長い!
カール教授: 謝辞に私の名前を載せるんじゃない。そんなことしたら、名誉毀損で訴えるぞ!ほかに言いたいことは……
カール教授: なんだ、新入生か。何か用でも?
漂泊者:
カール教授: 何かあるならはっきり言え。スタートーチ学園の学生は、うじうじしてはならない。
カール教授: 君たち若者は、その煮え切らない性格を研究にまで持ち込む。ルシラーはどこからこんな学生を集めてきたのか、まったく理解できん。
ルシラー: その声はカール教授ね。彼はストレートな性格だから。ここは正直に話したほうがいいわ。
漂泊者: ……ええと……怒ってるように見えたから、ちょっと声をかけにくかっただけだ。セヴィー教授を見かけなかったか?
ルシラー: その声はカール教授ね。悪くない対応よ。彼に対しては、素直になって話したほうがいいでしょう。
ルシラー: 彼もセヴィー教授と同じく、私と相性が悪いタイプだわ。
カール教授: セヴィーか?実験の準備で忙しいはずだ。あいつは最近、課題のことで困っているようだな。
カール教授: しかも、裏学園から戻って以降、あそこへの立ち入り禁止を要求している。それで学園側とまた一悶着あったらしい。
漂泊者:
カール教授: 理由か……フン、おそらくルシラーや彼女の取り巻きが何かヘマをして、それをセヴィーが見つけたんだろう。
カール教授: 君は新入生だから知らないだろうが、私とセヴィーは学園長と折り合いが良くない。
カール教授: 教師として彼女はまずまずかもしれないが、この学園の「トップ」を務めるには力不足だ!
カール教授: 学問の面では、モーニエ君を始めとする多くの天才研究者がいる。運営の面では、経験豊富な出資者がいる。
カール教授: 彼女のような学識も経験もないどこにでもいる共鳴者に、スタートーチ学園の未来を背負う資格などあるのか?
漂泊者:
カール教授: いや、忘れてくれ。なぜ私は、こんな話を学生相手に……やれやれ、相当、溜め込んでたらしいな。
漂泊者: さっきのカール教授の話は……
ルシラー: 大丈夫よ。私の立場ともなると、ああいった疑いの声は避けられないもの。
ルシラー: それで、漂泊者君。あなたは、学園長の人選やスタートーチ学園の未来について、どう思うかしら?
漂泊者:
ルシラー: 急いで答える必要はないわ。これから自分の目で見届けてちょうだい。進みましょう。セヴィー教授は、この先にいるはずよ。
セヴィー教授を探す
ルシラー: ……ひとつ、注意しておきたいことがあるの。セヴィー教授も記憶を扱う共鳴者で、彼は記憶の中の物を複製して映し出すことができる。
ルシラー: セヴィー教授と会話している間は、あなたが集中できるように黙っているわ。
セヴィー教授と会話する
セヴィー: 遅いじゃないか。頼んでいたものは、全部持ってきたのか?
セヴィー: まずは校正器を……ん、どうした?
セヴィー: すまない、助手が戻ってきたのかと勘違いしてしまった。君は……確か、どこかで会った覚えがあるような?
セヴィー: ……そうか、学園の新聞だ。思い出した。君は陽換えの儀を成功させた、あの学生だね。
漂泊者:
セヴィー: 「ヘリオス」の発射プログラムがうまく動かなかった時、君たちはどうやって数値を調整したんだ?ドライブが動いていた時のデータは……
漂泊者:
セヴィー: ふぅ……あの計画が実現する瞬間を見届けてから、興奮が冷めやらなくてね。発射装置の研究には、私も関わっていたんだ。
セヴィー: おっと、自己紹介を忘れていたよ。はじめまして。私はコレクティブが過去に主催したスタートーチ賞の受賞者の一人で、工学部の教授をしているセヴィーだ。
セヴィー: もっとも……非常時の今、スタートーチ賞はしばらく中断されているけどね。誤解しないでほしい、勲章を自慢するつもりはない。
セヴィー: これを身につけているのは、人類の科学が進んでいたことを証明したいからだ。たとえ、今現在……
セヴィー: ……ところで、漂泊者君。私に何か用事でもあるのかな?
漂泊者: (ルシラーは教授と学園側の関係がこじれていると言っていた。俺が学園側から来たことを気づかれてはいけない)
漂泊者: (ある意味、俺たちは裏学園の被害者同士だ。その話から切り出せば、警戒されないはず)
漂泊者: この間、俺とシグリカは裏学園で事故に遭ったんだ。最近、一部の学生や教授も似たような経験をしたと聞いたんだが……
漂泊者: 裏学園については色々な噂がある。経験者として、みんなも俺たちと同じものを見たのか気になるんだ。教授も入ったことがあるんだろう?
セヴィー: 私は……いや、君は何を見た?
漂泊者:
セヴィー: 確かに、私は裏学園へ入ったことがある。だが、残念ながら君と同じものは見ていないね。
セヴィー: これだけ多くの事故が起きている以上、裏学園は今すぐ立ち入りを禁止すべきだ……特に学生は!
セヴィー: さて、そろそろ実験の準備を始めなくては。機会があれば、また話をしよう。そうだ……
漂泊者:
セヴィー: この勲章は君に渡しておく。スタートーチ賞は中断されてしまったが、陽換えの儀で活躍した君の行動は、間違いなくコレクティブの歴史に残る偉業だった。
セヴィー: コレクティブは今、技術の躍進を切実に求めているんだ。この勲章は、私からの個人的なお礼だと思ってほしい。
ルシラーに連絡する
ルシラー: ええ……全部、聞こえていたわ。
漂泊者: どうやらセヴィー教授は、裏学園で起きた出来事を話したくないようだ。
ルシラー: けど、収穫はあったわ。あの勲章は……セヴィー教授と強い繋がりを持っているようね。
ルシラー: 勲章をメイクアップミラーの前にかざしてくれるかしら。実物には触れることができないから、観察して周波数を読み取って整理するわ。
漂泊者:
ルシラー: ご苦労さま、あとは私に任せなさい。
ルシラーと連絡し、裏学園に入る
漂泊者: 学園長、聞こえるか?
ルシラー: ええ……通信は安定しているようね。それでは、始めましょうか。
前に進む
セヴィー: おかしいな。確かに学園の謎解き通りに部屋を飾り付けたはずだ。なぜここは……
セヴィー: 謎解きの問題を変えて、この部屋を作り変えたのは誰だ?学生たちの間で噂になっている、あのウサギと関係があるのだろうか?
セヴィー: それはどうでもいい。まずは精神を集中させ、記憶を映し出して部屋を元に戻そう。もし学生が迷い込んで事故でも起こしたら、面倒なことになる。
ルシラー: なるほど……セヴィー教授が裏学園に入ったばかりの記憶ね。彼はかなり長い間ここで過ごし、共鳴能力も使ったようね。
ルシラー: 見たところ、彼は陽換えの祝典の担当者の一人で、変わってしまった部屋の見た目を元に戻すために来たのでしょう。
ルシラー: でも……
漂泊者: 何か問題が……?
ルシラー: 私の考えすぎかもしれないけれど……同じ記憶に関する共鳴者として、気になる点があるのよ。
ルシラー: 一般的に、記憶に関する共鳴者は皆、記憶や感情を自在に操れると思われているわ。実際、言葉で誘導したり、幻を見せたりしても、彼らの心を折るのはとても難しい。
ルシラー: ただし、能力には弱点が存在する。精神を集中させて記憶を操作している時、頭の中は膨大な情報でパンクしてしまうの。
ルシラー: その瞬間、人は無防備になる。異常な裏学園は精神攻撃が得意でしょう。私が残星組織なら、必ずそこを狙うわ……
ルシラー: 記憶の虚影は不安定よ。急いで先に進みましょう。
セヴィー教授の虚影を探す
セヴィー教授の虚影を調べる
セヴィー: ……まったく時間の流れを感じない。まさか、もう30分近く経っていたとは。
セヴィー: あれは、この前までここに置いてあったはず。もしかして、あのウサギ……
セヴィー: 謎解きの問題を変えて、この部屋を作り変えたのはお前か?逃がすか!
ルシラー: 彼がウサギに出会った瞬間の記録ね。時間の流れが早く感じることに触れている……これも何か、重要なのかしら?
漂泊者: 学園長たちが調査した被害者にも、似たような行動が見られたか?
ルシラー: 結論を急がずに、もう少し様子を見てみましょう。
セヴィー教授の虚影についていく
セヴィー: 今度はどこに行った?どこに隠れようと、記憶の中の痕跡までは隠せない。
セヴィー: もう一度、能力を使えば分かるはず!
セヴィー: 隠れても無駄だ。そこにいることは分かっている。
裏人格・セヴィー: まさか自分が現れるとは思わなかっただろう。
セヴィー: お、お前は……いや、分かっている。裏学園は鏡だ。所詮、私の影に過ぎない。
裏人格・セヴィー: ははっ。たとえ影だとしても、お前の一部には変わりない。どうした?自分の影に秘密を知られて怯えているのか?
裏人格・セヴィー: 例えば、ずっと目を背けているあのこと……
裏人格・セヴィー: かつて、瑝瓏のとある研究員が陥ったように。停滞した研究の沼から抜け出すために、すべてを捨て、まだ見ぬ真実を探し求めようとした。
裏人格・セヴィー: パスカルスペクトル……どうだ、この名前に聞き覚えがあるだろう?
セヴィー: ……私は、パスカルとは違う。
裏人格・セヴィー: その通りだ。お前には彼のような、すべてを捨てる勇気はない。だからこそ、その場に留まり続け、回し車を走るモルモットになっている。
裏人格・セヴィー: だが……お前の探し求めている答えがあると言ったらどうする?現状の課題の話をしよう。これを見るんだ……
セヴィー: モデルそのものが、最初から間違っていたのか?ここか……ここを修正すれば、私の第二の仮説は成り立つ。
セヴィー: 修正後のモデルで計算すれば、結果は……公式がひとつ抜けていたのか?前半は、私の推論とまったく同じだ……
セヴィー: 後半は?続きはどこにある?
裏人格・セヴィー: ただで見せるとは言っていない。公平な取引といこうじゃないか。
裏人格・セヴィー: この答えと同じ価値のものを差し出せば、それを持ち帰ることができる。ほら、チップまで用意しておいた。お前の研究成果は、すべてここにある。
裏人格・セヴィー: 論文も、データも、すべてだ。ひとつ選ぶといい。これまでの研究の中で、ずっと探し求めている答えと釣り合う価値を持つものは、いったいなんだ?
裏人格・セヴィー: 天秤がまったく動かないな。この報告書には、まったく価値がない……
裏人格・セヴィー: 別のもので試してみたらどうだ?
裏人格・セヴィー: ダメだ、全然足りないな。お前の自慢の成果は、まさかこれっぽっちの価値なのか?いっそ、全部賭けてみたらどうだ。
セヴィー: あ、あり得ない……
裏人格・セヴィー: これが事実だ。私が用意したチップは、これで全部。ほかに賭けるものはないな?
裏人格・セヴィー: ああ、そうだ。その勲章を忘れるところだった。乗せてみるか?何しろ、それはお前の最高の名誉を象徴しているだろう。
裏人格・セヴィー: この通り人生を捧げても、たったひとつの答えにすら届かない。
裏人格・セヴィー: もしかしたら、天秤そのものが答えなのかもしれないな。ラハイロイでもてはやされている科学や探索は、結局のところ人類の文明が進歩するためには役に立たない。無意味なものというわけだ。
裏人格・セヴィー: もちろん、ラハイロイの地下にあるアレを変える力もない。お前も……実は知っているんだろう?
セヴィー: 黙るんだ。お前は何も分かっていない。
裏人格・セヴィー: ほう、そうか?もっとも、今のお前には何も残っていないが。ああ、そうだった……まだひとつだけある。
裏人格・セヴィー: その命だ……さあ、どうする。お前のような理想ばかり語る奴には、むしろ都合がいいだろう?
セヴィー: ……言ったはずだ、お前は何も分かっていない。知識を求める者を惑わすだけだ!
セヴィー: この部屋には誰も入れさせない!
漂泊者: 裏学園に立ち入ることを禁止するよう求めていたのは……
ルシラー: 彼なりの方法で、この学園を守っていたわけね。学生や研究熱心な学者が惑わされ、命と引き換えに未知の答えを求めようとすることを恐れていた。
ルシラー: 時として、人の本当の価値は成果では測れない。世界の真実を知ったうえで、運命に立ち向かい誇りを持って生きていくことこそ重要よ。
ルシラー: スタートーチ学園の人々は、常に真理を追い求める。ただし、それ以上に過程を大切にするのよ。天秤で私たちの努力を測るだなんて……ふん、言い出した者は何も分かっていないわ。
ルシラー: さて、これまでの考えと教授が見せた裏学園の情報を比較すると……
漂泊者:
ルシラー: 裏学園に長くいることで、ウサギに出会う可能性は上がる。でも、直接的には関係していない。
漂泊者: 答えは出たな。学園長が出てきたら……
漂泊者: 学園長?
ルシラー: いえ、重要な情報を伝えていなかったわ。祝典が終わってからの被害者には、ひとつの共通点がある。
ルシラー: 全員、記憶に関する共鳴能力の使い手なのよ。もっとも、そのような共鳴者は限られている……
ルシラー: そして、最後の一人が私。もう分かったでしょう?
ルシラー: 精神を集中させ、少しだけ意識を緩める。外からの侵入者にしてみれば、絶好の隙ね。
ルシラー: あの偽物の言葉を借りましょうか。これだけのリスクで獲物が出てくるのなら、まさに「公平な取引」じゃない?
ルシラー: 残星組織が大掛かりな招待をしてくれた以上、学園長として行かない理由はないわ。
???: あの学生のこと……そなたは随分と信頼しておるのだな。
ルシラー: そうね、あなたも彼に会えばすぐ分かるでしょう。それで、そちらの状況は?
???: 万事、そなたの筋書き通り。裏学園から、ほかの気配はせぬ。
???: 小賢しいウサギめ。裏学園の隅々に至るまで、乱雑に気配を撒き散らしおって……これでは、妾の目も参る。
ルシラー: ええ。簡単に捕まったら、彼らの用意した宴が台無しだもの。
ルシラー: それに……もしものことが起きても、あなたは自分の取るべき選択を理解しているでしょう?
ルシラー: 残星組織が大掛かりな招待をしてくれた以上、学園長として行かない理由はないわ。
漂泊者:
ルシラー: 事前に話していたら、あなたは止めようとするか、一緒に裏学園へ行こうとするでしょう?
ルシラー: でも、あなたには表側にいてもらわなくてはならなかったの。
ルシラー: 裏学園という空間を完全にコントロールすることは不可能よ。話した通り、学園にできる対策は、せいぜい謎解きで出入り口を調整することくらいね。
ルシラー: 謎解きの多くは残星組織によって変えられてしまったけれど、一部は学園の資料室に隠されているわ。
ルシラー: もちろん、そこに保管されているファイルは大量よ……勝手に見てはいけないものもある。
ルシラー: 漂泊者君には、残星組織が知らない問題で、安定した出口を作ってほしいの。
漂泊者:
漂泊者: 学園長、あなたは祝典でシグリカにこんな話をしてたな。どんな状況であろうと、必ず共に行動しなければならない……
漂泊者:
ルシラー: 断っても、どうせ来るのでしょう?そうね……裏学園の空間は複雑だから、いくつか手がかりを残しておくわ。
ルシラー: でも、万が一の時は、すぐに裏学園から脱出してちょうだい。
ラベル学部に向かう
裏学園の入り口を探す
漂泊者: 陽換えの祝典用謎解き問題集…………おそらく、ルシラーが言っていたものだな。
漂泊者: だが、なぜ謎解き問題集を映画の絵コンテ集に挟んでるんだ?彼女の趣味か?
漂泊者: これが役に立つといいんだが。
漂泊者:
裏学園に入る
前に進む
漂泊者: おかしい、なぜここに残像が……?あの方向……どうやら、ルシラーを狙ってるようだ。
ルシラー: 来たわね、こちらよ……
漂泊者: この道を行けば、ルシラーを見つけられるはずだ。
残像を倒す
漂泊者: 残像が……増えている。
漂泊者: これは……
裏学園の奥に入る
時を少し遡り……
ルシラー: 趣味まで知られているなんて。人の心を覗けば、実に簡単でしょうが。
ルシラー: 『ルシラーの悲しき運命』。監督:ルシラー、主演:ルシラー。
???: ようこそ、自分自身の映画に。
ルシラー: 私の名前を盗んだうえに、そんなタイトルをつけるとは……
ルシラー: 残星組織には劇作家がいると聞いていたけれど、それでそのセンスはどういうことかしら。
???: 「これは、ある若い女性の人生を描いた物語。彼女は大きくなり、物心が付くと、自分に記憶を読み取る能力があることに気づいた」
???: 「まだ物事の区別もつかない少女は、知らず知らずのうちに自分のものではない、あまりにも多くの記憶を取り込んでしまった。その結果……やがて自分自身を見失ってしまう」
ルシラー: セヴィー教授の声を勝手に使い、他人の人生を都合良く切り取って歪め、モノクロの線画で描くだなんて……
ルシラー: いつからこんなものを映画と呼ぶようになったのかしら。次は私がラハイロイに来た時の話でも語るつもり?
ルシラー: スタートーチ学園の結末まで、ご丁寧に考えてくれたのね……
ルシラー: 本当に上映されるなら、おそらく10倍速で観るわ。タイトルだけじゃなくて、内容にもセンスを感じないもの。
???: これにて、上映を終了します。ですが……内部評価の結果、映画の脚本は登場人物の行動すべてが無意味で、主人公は無知で哀れな存在だと結論付けられました。
???: 脚本は書き直されることになりました。後日、試写を行なうため、出演者はステージ前で待機してください。
ルシラー: あら、イースターエッグまで用意してくれたのかしら?つまり、私の人生を作り直す気?
ルシラー: 分かったわ。せっかくチケットをもらった以上、最後まで付き合いましょうか。
???: 『ルシラーの悲しき運命』リメイク版。シーン1、アクション……
???: 哀れな少女は過去を繰り返し体験し、大人になると再びスタートーチ学園へ。こうして再び、選択の時が来ました。
厳しい顔つきの教授: ただ今より、学園長選挙の結果を発表します。
厳しい顔つきの教授: この結果は、学園の各学部委員会及びネオユニオン特別調査団の共同投票によるものです。
厳しい顔つきの教授: ……ルシラー教授、あなたの学園長就任をお祝いします。
厳しい顔つきの教授: それではルシラー学園長、一言頂いてもよろしいですか?
役者・ルシラー: 私は……
当選スピーチを発表する
役者・ルシラー: 皆様の信頼に感謝します。ですが、私は学園長の職を引き受けるつもりはありません。
役者・ルシラー: ほかの方々と比べて、私はあまりにも平凡だと思いませんか?
役者・ルシラー: 学問で何かを成し遂げたわけでもなく、組織をまとめる経験もない……自分がひどく劣っているように感じる時さえあるくらいです。
役者・ルシラー: 未熟な者が先頭に立っては、集団に大きな危機を招きかねません……そうでしょう?
役者・ルシラー: ですから、私の決断をご理解ください。皆様の後ろに付いていくだけで、私は精一杯です。どうか、再選挙を。
会議室から出る
前に進む
活発な学生: ルシラー教授、前回は59ページまでやりましたよ!
役者・ルシラー: では……教科書の60ページ、右下の写真を見てください。これは古い文明の時代に撮られた写真です。
役者・ルシラー: 天空海の異変が起きる前、宇宙に通ずる道は閉ざされていませんでした。人類が宇宙に送り出した探査機が、この写真を撮影したのです……
役者・ルシラー: これこそ、私たちがいる惑星の本当の姿です。ただの淡い青色の点にしか見えないかもしれませんが。
横柄な学生: こんなことを知ってどうするんですか?
役者・ルシラー: え?
横柄な学生: 教授、俺が言いたいのは、この写真もそうだし、そもそも撮影って行為に意味がないんじゃないかってことですよ。写真を見たところで、劣等感が強くなるだけですし。
横柄な学生: だって、この点の上にいる私たちは、ちっぽけで取るに足らない存在ってことですよね。黄金の時代も古い文明の天文学も……孤独しか感じられません。
横柄な学生: 俺たちを包み込む闇が、孤独を深めてるんですよ。まるで、今の学園のように。教授、「探求」に意味はあるんですか?
役者・ルシラー: 私にも、それは……
厳しい顔つきの教授: 何を言ってるんだ!実験は今が山場だというのに、急に抜けたいだと!?すぐに代わりが見つかるわけないだろう!
役者・ルシラー: 私は……怖いのです。装置を再び手に取ることが、予想とは違う結果を目の当たりにすることが。
厳しい顔つきの教授: 実験が危険だと言いたいのか?なら理論班に移って研究を続ける方法もあるだろう。これまでの努力を君は無駄にするつもりか?
厳しい顔つきの教授: 彼女が中に閉じこもって、どれくらい経った?
横柄な学生: 分かりません。ただ、部屋の中から物が割れる音と泣き声が聞こえてきますよ……
心配している学生: ルシラー教授、まさかあの症状がまた出たんじゃ……
心配している学生: 記憶の混乱が原因の、アレが……
窓の向こう側の部屋に戻る
「彼女」に近づく
???: 彼女は黙り込んでいる。なぜなら、心の中でとっくに自らの平凡な才能を受け入れていたからだ。もはや、前に進むことを望んでいない。
???: ずっと強がってきた若い女性の心は、まもなく折れる。彼女の物語は、終わりを迎えるだろう。
役者・ルシラー: はぁ……また、誰かの記憶が私の意識に入り込んでいるのね。どれくらい眠っていたのかしら……会議は終わっている時間ね。
役者・ルシラー: 私はどうなってしまったの……すべてを忘れてしまいたいわ。この忌々しい共鳴能力なんて、もう……
役者・ルシラー: 削除……そうね、能力に関する記憶そのものを消せたら、元に戻るのかもしれない……
役者・ルシラー: もう、うんざりよ……何もかも。
厳しい顔つきの教授: 彼女は学園長の座を断り、探求の道を諦め、共鳴能力さえ捨てた。
裏人格・セヴィー: 過去の自分を葬り去ることを選んだ。それは、まるで水底に沈んだ抜け殻のようだった。息は絶え、影すら失い……
横柄な学生: 違う選択をすれば、新しい人生を手にすることができますよね。今これを見ているあなたも、そう思いません?
横柄な学生: どうせ、最後には何もかも消える。だったら、静かに待っていればいいんですよ。終わりの時まで楽しみを味わい尽くして、美しい思い出に身を任せたらどうですか?
裏人格・セヴィー: 少なくとも、一瞬の歓びは手の届かない真理に比べれば、よほど確かなものだろう。
活発な学生: もう少し近づいて、私の手を握ってくれさえすればいいの。
活発な学生: お互いの人生を交換しましょう。もう、苦しみもがく必要はない。喜びも、美しさも、すぐそこにあるわ。物語もラストシーンね。さあ、選択はあなた次第よ。
ルシラー: これが最後の演技かしら?
ルシラー: よく喋るわね。狙いがあからさまよ――セヴィーを惑わせた時と同じ手口。人の弱みに付け込み、プレッシャーをかけようとしているのでしょう。
ルシラー: 当ててあげるわ。裏学園を使って、何を企んでいるのか。シグリカを狙っているのは、ミスリードね?あれは学園の介入を引き出すためでしかない。
ルシラー: 裏学園に入った記憶に関する共鳴者たちを狙い、事件のように見せかける。それに私が気づくことを見込んだ誘導。
ルシラー: 記憶に関する共鳴者ばかりを狙うだなんて、あなたたちは何を恐れているのかしら?例えば、そちらの計画の邪魔になるものがあったり……
ルシラー: いずれにせよ、手の込んだ滑稽な芝居だったわ。ただ、残念ながら人違いよ。大げさに過去だの未来だの語っていたけれど、私の辞書には「今」しか載っていないもの。
ルシラー: だからこそ、映画を通した遠回しな伝え方が卑怯に思えるわ。
ルシラー: 私も含め、スタートーチ学園の人は皆、探求の中で迷い、苦しみもがいているのは事実。それを否定するつもりはない。
ルシラー: けれど、文明の重みは常に誰かが支えなければならない。元より私たちは、死地へ向かう羊の群れなのだから。
ルシラー: たとえ焚き火が消えようとも、私たち羊の群れは大地を蹴って、命が尽きる時まで進む道を選ぶ。
ルシラー: 記憶に残ることも、褒め称えられることもいらない。我々は何も残さず、この地で永い眠りにつくでしょう。
役者・ルシラー: そんなこと……いったい、何の意味があるの!?
ルシラー: 意味?私たち自身が薪になる様子を見届けているあなた、そして背後にいる連中が証明してくれたじゃない。
ルシラー: ついでに言っておきましょう。私が学園長の器かどうか……それは、あなたたちの薄っぺらい言葉や駄作で決まるものではないわ。
ルシラー: むしろ、残星組織が必死になって私を否定しようとするほど、正しさを証明しているとは思わないかしら?
ルシラー: さて、不安になるのは、果たしてどちらでしょうね?
ルシラー: ふん、助けがあるのはこちらも一緒よ。今度こそ逃さないわ。
ルシラー: 来たのね?
緋雪(ひゆき): 行くがよい ここは妾が斬り伏せよう
ルシラー: 今は問題の解決が優先ね 先に行くわ
ルシラーについていく
ルシラー: 漂泊者君、警戒しなさい。あのウサギは裏学園にあるものなら、どんな姿にも変身できるわ。
ルシラー: この部屋には通路がひとつしかない。きっと、まだ隠れているはずよ。私に付いてきてちょうだい。
ルシラーと会話する
ルシラー: この部屋からもウサギの気配を感じない……手分けして探しましょうか。
ルシラー: ここは私が調べるわ。あなたにはもう一度、さっきの部屋を頼めるかしら。
ルシラー: 言ったでしょう?今度こそ逃さないわ。
漂泊者:
漂泊者:
ルシラー: ええ……残星組織が裏学園に手を出した本当の目的は、まだ分からないわ。
ルシラー: 今は、この子が唯一の手がかりよ。私の能力で記憶を読み取ってみましょう。
ルシラー: あら?どうやら、能力を使う手間が省けたようね。
奇妙なウサギ: これが初対面の挨拶になるな、ルシラー女史。
ルシラー: 初対面?ウサギの姿で、顔を合わせていると言えるのかしら?
ルシラー: といっても、あの映画には感謝するわ。駄作ではあったけれど、おかげで仕事が多少は楽しくなったわ。
ルシラー: どうやら私がウサギを捕まえることさえ、お見通しだったようね。
奇妙なウサギ: お前こそ、とっくに気づいていたんだろう? 互いに望むものを手に入れたのだから、良しとしようじゃないか。
ルシラー: ラハイロイで何を企んでいるの?
奇妙なウサギ: よく知っているはずだ。安易に答えを教えては、学生の成長機会を逃してしまう。
奇妙なウサギ: だが、これだけは言っておこう。今回のゲームは、お前たちの勝ちだ……
ルシラー: 勝ち?あなたのゲームに乗ったつもりはないわ。もちろん、私の教え子も。そうでしょう、漂泊者君?
漂泊者:
漂泊者:
奇妙なウサギ: 独りよがり、か。そう言われると、悲しいものだ。せっかく心を込めて、この裏学園にステージを用意したというのに……
奇妙なウサギ: ならば、お詫びに別のゲームを用意しよう。必ず今回より面白いものを約束する!
奇妙なウサギ: なぜなら、次のゲームではラハイロイの運命を賭けることになるからだ。果たして、「バーン」という轟音と共に終わりを迎えるのか、それともスタートーチの火は燃え続けるのか……
奇妙なウサギ: 近いうちに会う日を楽しみにしている。
ルシラー: 次の、ゲーム……
漂泊者:
ルシラー: 大丈夫よ。少なくとも、今回の異変の原因は解決した。
漂泊者:
ルシラー: 聞きたいことがたくさんあるでしょう。ここを出てから話すわ。
会議室に戻る
会議室の窓を調べる
ダーニャ: あなた、言いましたよねぇ? ……裏学園にあるものは、彼らを傷つけないって。
ニヴォラ: お前の望み通りにしただろう。シグリカを助けたいという願いを汲み取り、裏学園を少し「調整」して、彼女が自分自身をはっきりと見られるようにしただけだ。
ニヴォラ: それに、今回は誰も傷ついていない。素晴らしいハッピーエンドではないか?お前の友達も、先生も、そして漂泊者も。
ニヴォラ: まあ、いずれにせよ、実験を手伝ってくれたことには感謝しよう。
ダーニャ: 実験、ですか?
ニヴォラ: 虚無の反対側についての実験だ。記憶に関する共鳴者は、果たして「それ」の力にどれほど抗えるのか。
ニヴォラ: それに、この一見つまらない学園の「切り札」の情報まで手に入った……
ニヴォラ: 刀を振るう巫女か、ふん……
ニヴォラ: 行こう、可愛いフロイラインよ。まだ仕事はたくさん残っている。
ダーニャ: なら……ウサギさんは? あれは、あなたのペットですよね?
ニヴォラ: 価値がなくなったアレのことか?当然、すでに捨てた。
ニヴォラ: 私に捨てられないよう、お前も励むと良い。私にとって「役立つ」存在になるために。
ルシラー: 悪かったわね。丸一日、付き合わせてしまって。
漂泊者:
漂泊者:
漂泊者: 最初に話した時から、あなたは残星組織の罠だと知っていた。そのうえで、自分自身を囮にするつもりだったんだろう。
ルシラー: これも学園長の仕事よ。それに……結果は悪くなかったでしょう?
漂泊者:
ルシラー: 安心して。裏学園は入ってきた者に、その人が目を背けている過去や本心を見せることは知っていたわ。でも、私は自分の過去と向き合えるから問題ない。
漂泊者:
ルシラー: 私の身に起きた話かしら?
漂泊者: 学園長は『スタートーチガイド:信頼関係を築くまで』という授業を始めるって言ってただろう?
漂泊者: 最初の授業の内容にぴったりだと思うが。
ルシラー: はぁ、まさか自分で自分の首を絞めることになるとは。大人しく話すしかないわね……
ルシラー: 20歳を迎える前に、私は能力で読み取った記憶が混ざった結果、どれが自分自身のものなのか区別できなくなったわ。
ルシラー: 読み取る記憶が増えるにつれて、多くの始まりと終わりを目の当たりにした……それで私は、自分がどれほど小さい存在なのか理解してしまったの。
ルシラー: 裏学園は、その記憶を利用して私の過去の悩みを再現した。それは要するに、残星組織がスタートーチ学園の代表である私に、問いかけているということ。
ルシラー: 答えのない未来を前にして、何もかもが消えてしまう運命の中、非力で何も知らない私たちの行動に、まだ意味はあるのか、と。
ルシラー: この学園の一員として、漂泊者君はどう思うかしら?
漂泊者:
ルシラー: ふふっ、実にあなたらしいわ。
ルシラー: あの頃の私は、ただ空っぽな心のままコレクティブに入った。でも、あなたたちと同じように、私もいい先生に巡り会うことができたわ。
ルシラー: その先生は、ごく普通の人だったわ。氷原で観測を続ける、一人のロイ人に過ぎなかった。私たちはそれぞれの分野で、観測を続けていた……
ルシラー: けれど、彼は自分のことを観測のための道具とは考えなかった。困っている相手には、何度も手を差し伸べ、架け橋を築こうとしていたの。
ルシラー: ちょうど今、私たちが星空に線を引いているように。危険が潜む氷原の下では、誰もが誰かにとってささやかな星明かりになるわ。
ルシラー: かつての私は、あまりにも高い場所から物事を見ていたからでしょうね。普通の人の立場で向き合うべき感情を見ていなかった。
ルシラー: 読み取った記憶をもう一度辿ってみて、気づいたことがあるの。それらは、ひとつの言葉にまとめることができるわ――人は皆、一生をかけて答えを探している。
ルシラー: そして、その答えこそ、私たちが未来へ向かう旅に意味を与えてくれる。たとえ、旅の果てに何も残らなかったとしても。
漂泊者:
ルシラー: いいえ……まだ道の途中よ。その点、私もあなたたちと同じ一人の学生に過ぎないわ。
ルシラー: だから、安心してちょうだい。それを見つけるまでは、残星組織に私の心は乱されない……そういえば、あの巫女の存在が気になるでしょう?
ルシラー: ただ、まだ話す時ではないわ。これは学園長としての判断でもあり、安全のための配慮でもある。まあ、いずれにせよ、そのうち会うことになるでしょうけど。
ルシラー: それと、裏学園で発生した出来事について、報告書を書かないと。後処理は大人に任せなさい。気づいたら、こんな時間ね……漂泊者君、また授業で会いましょう。
ルシラー: このゲームは、本当に終わったのかしら……
一日後……
講堂に向かう
ルシラー: もう誰もいないわ。私の前では、そう緊張しなくてもいいのよ、緋雪。
ルシラー: 先に言っておくけれど、刀の修理代は今月の給料から差し引いておくから。
緋雪(ひゆき): どの刀を指しておる?
ルシラー: あなたが裏学園で使っていたものよ。これで四本目だわ。今度からは少しは気をつけてちょうだい……
緋雪(ひゆき): 心得た。して、妾の刀はどこに?
ルシラー: そろそろ検査が終わるはず。安心しなさい、すぐに戻ってくるわ。
ルシラー: 試してみる?こう見えても、学生たちの間で流行っているのよ。
緋雪(ひゆき): 遠慮しておこう。腹など、とうに空かぬ。
ルシラー: お腹が空いていない時こそ、キャンディーは美味しく感じるものよ。ほら、あげるわ。
ルシラー: どうかしら?
緋雪(ひゆき): ふむ……この舌を刺す酸味は、妾の好みではない。
ルシラー: あら、何も反応しないなんて。おかしいわね、シグリカたちはこれを食べたら……
緋雪(ひゆき): 何を言っておる?
ルシラー: いえ、つまらないと思っただけよ。
緋雪(ひゆき): あやつに見られたようだ。そなたの算段に、狂いは生じぬか?
ルシラー: ええ。残星組織が仕掛けた罠は、私だけではなくあなたを誘い出す目的もあったのでしょう。
ルシラー: 彼らは、あなたの存在に気づいている……
ルシラー: 悪かったわ。ずっとあなたの行動を制限して、力を隠そうとしてきたのに、結局バレてしまった。
緋雪(ひゆき): 互いに分かっておったはず。いずれ、明らかになる定めであることは。
ルシラー: なら、しばらく学園で暮らしてもいいんじゃないかしら?もし何かあれば、あなたもすぐに駆けつけられるでしょう。
ルシラー: わざわざ手間をかけて残星組織は裏学園に細工したようだけれど、そこまで大きな脅威はない。
ルシラー: ただ、鳴式の力が絡んでいた場合は最悪ね。残星組織の計画は、すでに次の段階に入っているかもしれないわ。
緋雪(ひゆき): 妾に命じておくことはあるか?
ルシラー: 今は、その時じゃない。
ルシラー: 知っての通り、下にいる鳴式に対して、コレクティブも様々な手を打っているわ。
ルシラー: 万が一、それらが破られ鳴式に呑み込まれたとしても、まだ「奥の手」が残されている。
ルシラー: そう、それはどんな願いも叶えてくれる巫女――つまり、あなたのことよ。