悲しき過去を背負って、今歌う

待ちに待ったカルネヴァーレがいよいよ開幕する。あなたと仲間たちは、カルネヴァーレの場で残星組織の行動を阻止するため、準備を万全に整えた……

海霧を抜ける

???: *ペロ?*

???: 挨拶は苦手だから……

「ペロ」: *ペロ!*

???: 前にも会ったのは分かってるけど……

漂泊者:

ロココ: えっと……こんにちは。私はロココ。前に船で会った時は、スーツケースの中にいたの。

ロココ: この子はスーツケースの主、名前はペロ。私は普段この中で生活をして、ペロのお世話になってる。

ロココ: ペロが誰かに懐くのは珍しい。あなたの特殊な周波数に惹かれてるのかな?気に入ったみたい。

ロココ: ここ、危険。何しに来たの……?

(状況をロココに話した……)

ロココ: つまり、ドレイクに襲われて橋から落ちた、と……

ロココ: たぶん、水中でアブが助けてくれたんだと思う。だから、疲れてまたそこに戻った。

ロココ: ちょっとだけ、そこから周波数を感じる。

漂泊者: (アブが出てきたのは……食べられる周波数を感知したから?じゃあ、それが失敗したのはなぜ……?)

ロココ: ドレイクの様子、おかしい。今まで自分の縄張りから離れたことなかったのに。

漂泊者:

ロココ: 大昔に教団がつくった巡礼地。「黒潮くろしお」のせいで残響が残って、環境が変わっちゃったけど。

ロココ: 雲海から広がる「反響雲はんきょうぐも」の周波数に引き寄せられた大量の残像ざんぞうが島を占拠してて、悲しい声が響き渡ってる。神聖だったはずの巡礼地が、今となっては「ペニテントの吹き溜まり」になっちゃった。

ロココ: 「嘆きのドレイク」はこの島で生まれた残像ざんぞう。いろんな残像を飲み込み続けて、あそこまで大きくなった。

ロココ: 私たちはカルロッタさんの指示で、あなたを出迎えるために団員を手配したけど、まさかこんなことになるとは……

ロココ: カルロッタさんが伝えようとしてる「真相」は、たぶんこの島に隠されてる。

ロココ: でも、今は話してる場合じゃない。海霧が濃くなってきた。そろそろ雨が降る。

ロココ: 海霧は残響を集める性質を持ってる。霧の中で残響が留まると、すぐ残像ざんぞうになる。

ロココ: 団長のブラントは海霧で遭難した人たちを助けに行ったけど、なかなか帰ってこないからみんな心配してる。

ロココ: だから、ブラントを探しに行ってくる。私が海霧に入れば、残像ざんぞうはこっちに引きつけられるはず。そうしたら、ここも少しは安全になる。

ロココ: これは、自分が発する周波数を隠して残像ざんぞうから守ってくれる道具。

ロココ: 名前は花火ピストル。これを使えば、残像ざんぞうも倒せるよ。

漂泊者:

ロココ: いいでしょ。それに、もっといいものもあるよ……じゃん、改良型大口径花火ピストル。

ロココ: 気に入らなかった?じゃあ、このどんでん返し玉は?……あっ、間違えちゃった。これは今日の夜ご飯。一応、武器としても使えるけど……

ロココ: 大丈夫、まだある。えっと……じゃん、劇団長の値切り刀。

ロココ: これで身を守ってる間に、劇団のみんなが助けに来てくれるよ。拠点に戻ったら、「真相」を教えてあげる。ブラントを見つけたら合流するね。

漂泊者:

ロココ: でも、危険だから……

ロココ: ごめんね、そういうつもりはなかった。でもここからは危険だから……

ロココ: この島のこと、ロココはよく知ってるけど、初めての人にとっては本当に危険だから……

ロココ: ……分かった。自分の目で見たほうが、納得してくれるだろうし、ここに置いていくのも心配だし……一緒に行こう。

ロココ: あの灯台、見える?あそこにブラントもいるはず。あそこは海霧のなかで唯一安全な場所。

ロココ: ブラントに会えば、「真相」も分かると思う。

ロココ: この先は、海霧が一番濃い場所。

ロココ: それと、「黒い虚影」には注意して。いつ残像ざんぞうに変化するか分からないから。

ロココ: 気をつけて、残像ざんぞうだよ。

漂泊者: なぜだ、共鳴力をうまく制御できなくなっている。

ロココ: 海霧には「汚染された反響エナジー」がたくさん含まれてて、ロココたちの周波数も不安定になる。

ロココ: 私が治すよ。でも、海霧のなかでは、なるべく戦闘を避けて進もう。

「金色の虚影」を調べる

???: ゲームが、始まる……私を見つけて……

金色の虚影: この先は危険、気をつけて……

金色の虚影: ダメ、惑わされないで……

金色の虚影: ここだよ……

???: ゲームが、始まる……私を見つけて……

ロココ: 怖がらなくて大丈夫。あれは波の集合体。つまり、まだ残像になり切れてない残響。

ロココ: あそこにはロココの「友達」もいる。きっと海霧の外まで案内してくれるはず。

「金色の虚影」についていく

漂泊者: ドレイクを感知して道を教えてくれたのか?

ロココ: そうだと思う。周波数を感知するのは得意みたいだから。

???: まだ終わってない……早く、こっち。

ロココ: ロココ……分かったかも。

ロココ: きっと、もうすぐ海霧から出られるよ。

金色の虚影: ……また会えたね、ロココ。

ロココ: 探してたんだよ。勝手にどこか行かないで。

金色の虚影: かくれんぼ、好きじゃなくなっちゃった?

ロココ: ううん……でも、今日は友達が困ってたから。

金色の虚影: 友達……?

金色の虚影: あなたはロココの友達なの?

漂泊者:

金色の虚影: ……良かった。

金色の虚影: もう一人ぼっちじゃないんだね。

ロココ: ……うん。ロココは、もう一人ぼっちじゃない。

金色の虚影: 本当に、良かった。

金色の虚影: 安心、したよ……

ロココ: ……高く、空高く飛んで。みんな、生まれた時から自由だから。

漂泊者:

ロココ: 金色の虚影は、散りゆく者たちの周波数が混ざり合って生まれた残響。

ロココ: 万物は滅ぶと残響を残す。そこから、他の残響と融合して混沌としたノイズ残像になる。

ロココ: ひとつになる前の残響には、少しだけ生前の意識がある。それが海霧の影響を受けて周波数が溶け合うと、人の形をした虚影になる。

ロココ: でも、あの子は最後の意思で混ざり合うことを拒んで、海霧に迷い込んだ人を外に導いてくれてた。

ロココ: 海霧が消えると、虚影も消える。でも、霧がずっと晴れなかったら、いずれ残像ざんぞうになる。

ロココ: 最後の周波数は形として残る……このルーシャンナイトみたいに。ロココは、こうやって彼らの生きてた証を残してあげたい。

ロココ: でないと、全部あのドレイクに飲み込まれる。

ロココ: 霧が少し晴れてきた。あ、あそこ、船が座礁してる……

船難に遭った「巡礼船」を調べる

漂泊者: 巡礼船じゅんれいせんがどうしてここに?

ロココ: ラグーナで法に背いた者は、内赦院ないしゃいんで裁きを受ける。そして、戒律を破った者は教団によって巡礼船じゅんれいせんに乗せられ、「愚者ぐしゃ」と呼ばれる。

ロココ: ……伝説だと、リナシータに最初の黒潮くろしおが来た時、初代主座しゅざは古い木の船に乗って波に身を任せ、歳主さいしゅへの謁見を叶えたと言われてる。

ロココ: そこから、自分の行いを省みるために、初代主座しゅざと同じ苦難を乗り越える儀式が生まれた。

ロココ: この島の下に巨大な暗流が潜んでいるのは、黒潮くろしおの影響なのかも。だから、巡礼船じゅんれいせんはこの危険な島に流れ着く。

漂泊者:

ロココ: 巡礼船じゅんれいせんからも、海霧からも残響を感じない……

ロココ: 船に乗ってた人は、どこかに行ったはず。でも、ここは霧が晴れてないから、まだ危険。

ペロ: *ペロペ!*

ロココ: まずは灯台を目指そう。

ロココ: 海霧から戦いの音が聞こえる。気をつけて、残像ざんぞうに包囲されるかも。

残像を倒す

???: つかの間の休息は終わりのようだ。「ファンタズマ」が舞台に上がってくる。

???: さあ、俺たちの魂に火をつける時だ!

漂泊者: ……この声、ブラント?

ロココ: 残像ざんぞうを「ファンタズマ」って呼ぶのは、ブラントくらい。でも、海霧のせいで、どこから聞こえてきてるのかは分からない。

ロココ: 周りの残像ざんぞうを倒して、合流しよう。

声の出所を探す

ブラント: 幕は閉じた。「ファンタズマ」よ、立ち去るのだ!

ロココ: 後ろ、危ない。

ブラント: よくやった、流石は我らが副キャプテン!

ロココ: うん。でも、最後の「挨拶」で体がもう少し横にズレてたら、残像ざんぞうじゃなくてブラントの頭に当たってた。

ブラント: ……我らが副キャプテンが、そんなことするわけないだろう。それに、俺は運がいい——賭け事以外はな。

ブラント: お、漂泊者じゃないか。また会えるとはラッキーだな!

ロココ: ここは危険だから、来ないほうがいいって言ったけど……

ロココ: 私たちを心配して、一緒に来てくれたの。

ブラント: そうだったのか!ありがとう!

漂泊者:

ブラント: 深い闇に潜り込んでこそ、真相は見えてくる。我が友の勇気ある行動に敬意を払おう!

ロココ: 巡礼船じゅんれいせんに乗ってた人たちは?

ブラント: 岸を歩いていたら、巡礼船じゅんれいせんが流されて海霧に向かっていくのを見かけてな。これは大変だと思い、つい1人で先走ってしまった。

アンドレア: た、助かった……

ブラント: 俺たちがいる、もう大丈夫だ。それに、残像ざんぞうの試練を一人で耐えるなんて、お前もなかなかやるじゃないか。

アンドレア: 試練だって?ははっ、教団の言うことなんて信じちゃいないさ。

アンドレア: 今まで俺は信仰心を忘れずに、ずっと苦労して生計を立ててきたんだ。なのに、税は重くなる一方。何が享楽を捨て天に富を捧げれば、神から加護を授かるだ……

アンドレア: 教団のやつらめ、商船が海賊に襲われて無一文になっても、神が与えし試練だの苦難だの言って、手を差し伸べてくれやしなかったじゃないか。

アンドレア: 歳主さいしゅの像に、これは神の思し召しなのか聞いても、何も答えちゃくれない。

アンドレア: 天国に行ってからの安寧ではなく、現世での幸せを求める……これの何が罪なんだ?

アンドレア: 「救済」なんて、俺は信じない……もう、必要ない。

ブラント: なら、俺たちの「劇団」に入ったらどうだ?

ブラント: 海を放浪する巡回劇団――その名も「愚者ぐしゃ劇団げきだん」だ。

アンドレア: もしかして、あなたたちも……

ロココ: うん、ロココたちも贖罪を課せられた「愚者」。

ブラント: 巡礼に向かった「愚者」たちの船は、漂流しながら嵐や荒波に襲われるか、風や日差しに体力を奪われ、飢えや渇きにやられちまう。

ブラント: たった数日で無事にここまでたどり着いたお前は、きっと運に恵まれている。

ブラント: ……見たか?これは全て「巡礼船じゅんれいせん」の残骸だ。ここは愚者の船が最後に流れ着く「吹き溜まり」なのさ。

漂泊者:

ロココ: 巡礼の「真相」は、ただの「追放」。ここには「救済の道」なんて存在しない。

ブラント: 今、俺たちの目に映るこの地獄絵図が、すべてを物語っている。

アンドレア: 巡礼地だって?ふざけるな。だが、一緒に船に乗ってたあいつらは、ここで神に祈れば「再生」の資格が得られるとか言いながら……そのまま上の方に……

ブラント: そんなことのためにここまでするとは……

ロココ: それも全部、教団がみんなに嘘をついてるせい。

???: キャプテンたち、みんなが来たぞ!

ロココ: 海霧が晴れた頃に来るよう、私が伝えておいた。この子を拠点まで送り届けてもらおう。

ブラント: 流石、抜かりがないな!では、島に行った人たちは任せてくれ。

ブラント: 漂泊者よ。「巡礼の道」の果てには、教団が用意した野蛮で偽善に満ちた嘘が待ち受けているだろう。そこへ至る道には、いくつもの危険が……

漂泊者:

アンドレア: ……ああ、手遅れにならなければいいんだが。

ロココ: 大丈夫。団員は、私たちだけじゃない。

ロココ: この「使い」に連れていってもらおう。

ロココ: 先に乗って。ロココの心配はいらないから。

ブラント: 行くぞ、出発進行だ!

ロココ: 残像ざんぞうが集まってきた。みんな、気をつけて。

ロココ: この足跡……たぶん、祭祀場のほうに続いてる。

ブラント: 祭祀場に繋がる道はここしかない、急ごう。

ブラント: 祭祀場は目の前だというのに、まったく鬱陶しいな。一気に片付けるぞ。

「フィギュアヘッドの祭祀場」に向かう

敬虔な信者: 神様、どうかお許しください……

敬虔な信者: これが私に課された試練なのか?どんな厳しい罰も代償も受け入れます。たとえ、それが――

ブラント: ――それが、死だとしてもか?

ロココ: 「罪」を犯しても、命で償う必要はない。

ブラント: どうやら、「赦し」はないようだな。

ブラント: だが、危険な舞台でこそ、俺たちの勇姿は輝く!

ロココ: ブラントは周りの残像ざんぞうを倒して。こっちは私たちが相手する。

ブラント: お、おう……普通、こういう時はキャプテンの俺が指示を出すのでは……?

ロココ: こっちの方が合理的。もし嫌なら、ブラントのお酒の隠し場所、みんなに教えちゃうよ?

ブラント: 任せてくれ、副キャプテン!

ロココ: 今こそ、あなたの罪を償う時。

「嘆きのドレイク」を倒す

アブ: ヒック……

漂泊者:

アブ: ああ!我はこんな爬虫類なんかにはやられない。ただ、消化するのに疲れて、少し寝てただけだ……ヒック。

アブ: 我はそんなに弱くない!こんな爬虫類にやられるわけないだろ。ただ消化するのに疲れて、少し寝てただけだ……ヒック。

アブ: まぁまぁ、落ち着いてくれ。こんな爬虫類にやられるわけないだろう?ただ消化するのに疲れて、少し寝てただけだ……ヒック。

アブ: それにしても、危なかったな。もう少しで炎に直撃するところだったじゃないか!我がこいつの周波数に気づいて飛び出さなかったら……

アブ: こんな残像ざんぞうの周波数を「食べる」なんて、我には楽勝なんだ!ただ、予想通りに予想外の問題が起きたというか……

アブ: どうしてもうまく飲み込めない……マズいというか、お腹の調子が悪くて消化が……ヒック。

漂泊者:

アブ: 重要なのは、そこじゃない!こいつの周波数には、とんでもない発見があったんだ!

アブ: 前に言ってたよな?今州こんしゅう残像ざんぞうと共感したことがあるって。あの時は無意識だったかもしれないけど、今回は自分の意思で挑戦してみるんだ。

アブ: とにかく、我を信じてやってみてくれ!

???: ゲヘナよ。憐れな犠牲となった魂よ……

???: これより、神聖なる使命を授ける。我らに代わって救いの道を進むのだ。

???: 汝は炎となり、罪深き魂に最後の裁きを与えよ。

???: 快楽に溺れる者には、火の洗礼を。

???: 灼熱に耐えられない者に、我らの国に戻る資格などない。

アブ: な、我の言ったとおりだっただろう?

漂泊者:

ロココ: 残像ざんぞうの周波数は減衰していって、いつか滅びる。

ロココ: その存在を繋ぎとめるためには、ほかの周波数を飲み込むしかない。

ロココ: 黒潮くろしおと海霧のせいで、ここには残像ざんぞうがいっぱいいる。これだけ集まっていれば、あの巨体を繋ぎ止めることも不可能じゃない。

ロココ: 漂泊者の見たものが本当なら……

ロココ: 教団は何らかの方法でドレイクの周波数を押さえつけて操った。でも、その影響でドレイクの周波数がどんどん弱っていった。

ロココ: だから、自分の存在を保つために、無差別な攻撃をするようになったんだと思う。

ブラント: そして、人々から恐れられる「処刑者」に成り果てた。

ロココ: ……

ブラント: 戦っている時にこれを見つけた。

ブラント: やはり、この件にも残星組織フラクトシデスが一枚噛んでいるだろうな。

漂泊者:

ブラント: ほう、君こそ残星組織フラクトシデスをよく知っているようだな。

ブラント: 基本、劇団は島々を巡業をして稼いでいるんだが、頼まれたら商船の護送なんて依頼も受けたりしている。そういう依頼を受けていたら、たまたまやり合う機会があったんだ。

ブラント: 最初は周辺海域の商船を襲っているだけだった。だが、カルネヴァーレが近づくにつれ、特定の海域に居座ったりと妙な行動が目立つようになったんだ。

ブラント: 漂泊者、出会った時に襲ってきた「回遊かいゆうくじら」を覚えているか?

ブラント: あれから、あいつの行方を追跡して、裏に何が潜んでいるのか調査したんだ。

ブラント: 結果、鯨の尻尾にも同じリコリスを発見した。

ブラント: 残念ながら、回遊かいゆうくじらは深海まで潜ってしまったが、残星組織フラクトシデスの関与を示すには充分だろう。

ロココ: ドレイクと一緒で、回遊かいゆうくじら残星組織フラクトシデスの仕業かも。

漂泊者:

ロココ: カルネヴァーレは歳主さいしゅと共鳴するための儀式って言われてる。月桂冠げっけいかんを勝ち取れば、奇跡が起こって歳主の啓示を受けられるって。

ブラント: 初めて会った時、君はカルネヴァーレと歳主さいしゅの伝説に興味を持っているだけかと思っていたが……それだけでは、ここまで危険を冒さない。きっと深い事情があるのだろう。

ブラント: 劇団は今回のカルネヴァーレで、月桂冠げっけいかんを勝ち取りにいく。ならば、開催を邪魔する者を放っておくわけにはいかない。同じ敵を持つ者同士、手を取り合おうじゃないか!

ブラント: 漂泊者、劇団に「月桂冠げっけいかんを勝ち取った」団員がいるって前に言ったろう?

ブラント: あの時は行動を別にしていたから紹介できなかったが、拠点に戻れば話を聞ける。歳主さいしゅについて知りたいなら、何か手がかりを得られるかもしれない。

ブラント: 劇団の拠点は、ここからそう離れていない。ついでに冒険の休息といこう。

劇団の拠点に入る

ブラント: ここまで来れば安全だ。ようこそ、生き残った「愚者」の拠点――世界の隅にある至福の地へ!

漂泊者:

ブラント: 当然だろう、俺たちが一から作り上げたのだからな。ああ、完成した日の達成感は今でも覚えているよ。

ブラント: 危険な場所であるからこそ、安全でもあるんだ。人の来訪のない島、天然の障壁と化す海霧。教団の者ですら足を運ばないこの場所は、身を隠すにはうってつけなんだ。

ロココ: その代わり、ほかの影響も大きいけど……

ブラント: そうだ、海霧にやられたところを修理しないと。

ブラント: 月桂冠げっけいかんを勝ち取った団員の名は、「バルドリーノ」。一番奥のテントにいるはずだ。

ブラント: 興味があれば、ほかの団員とも話してくれて構わない。修理が終わったら、俺たちも合流しよう。

モーリア: ブラント兄ちゃん、さっき海霧から人の声がいっぱい聞こえてきたんだ。怖いよ……

ブラント: モーリア、怖がる必要はないさ。海霧には、かつてここで暮らしていた仲間がいる。みんな、俺たちの友達で花船の船員だったんだ。

ブラント: 君も将来、キャプテンになりたいのだろう?

ブラント: 海では予想外の出来事が連続する。クラーケンや嵐、潮流の変化……そんな時に信じられるのは、舵と船員だけ。

ブラント: どんな危険が待ち受けていようと、船員は必ずついてきてくれる。その代わり、キャプテンには航路を突き進み、仲間を導く勇気が求められるんだ。

モーリア: うん……みんな、俺たちを守ってくれるすごい人たちだもんね。俺もいつか、勇敢でみんなに頼られるようなキャプテンになりたい。

ブラント: えらいじゃないか!その気持ちがあれば、一歩目は踏み出したも同然!今この時、君も己を導くキャプテンになったのだから!

ブラント: よし、この本をあげよう。これは勇敢な君に贈るプレゼントだ。

モーリア: 『伝説のキャプテンスパイロ』の絵本!?ありがとう、兄ちゃん!

モーリア: ねえ、いつになったら俺にも「トゥループストレングス」ってジュースを飲ませてくれるの?

ブラント: おっと……あれは嵐を切り開くキャプテンにのみ許されるご褒美なのさ。モーリアも、いつか「ストレングス」を飲める日が来るといいな。

モーリア: 分かった、俺、そのためにも頑張るよ!

漂泊者:

ブラント: 水灯花を発酵、蒸留、熟成させて作った飲み物……これで分かるだろう?

ブラント: まあ要するに、ムーンシャインってやつだな。好みに合わせた「ストレングス」を作っても、コストがかからないおかげで、俺たちでも手を出しやすいんだ。

ブラント: 俺はキャプテンだからな。こうやって船員を導くために、悲しみに暮れる姿を見せるわけにはいかないんだ。

ブラント: ここには危険が潜んでいる。俺たちと出会うこともなく、残像ざんぞうによって命を落とし、海霧に溶け消えた者も多いだろう。

ブラント: だが、劇団に入った仲間は、みんな自分なりの理想や目標を持っている。

ブラント: いつか海を出て、新たな道を探しに行く者もいるだろう。だが、誰であろうと海霧に「記憶」される。

ブラント: 俺たちにできるのは、去っていった者たちが理想の地を見つけられるよう願うだけ。所詮、ここは港であって旅の終着点ではない。

ブラント: 俺たちは彼らが残した名前や物語をもとに舞台を作り上げ、次の団員に繋いでいくんだ。

ブラント: 「火を食らうベリアーティ」や「選ばれし不寝のトスカニーニ」「魚屠りのフェルナンド」……ああ、今も皆、記憶に新しい。機会があれば、本にしたいくらいさ……そうだ、今度やってみるか!

ブラント: ……俺たちは、昔の団員を送り出し、新しい団員を受け入れてきた……こんな日々はいつ終わりを迎えるんだろうか。

漂泊者:

ブラント: 子どもながらの無邪気さ故、といったところかな。小さい頃、俺はマーキュリー礼拝堂の歳主さいしゅ像を指さしながら言った――「歳主に会った人はいないのに、どうやって像を作ったのか」と。

ブラント: そして、俺は教団の巡礼船じゅんれいせんに乗せられた。あの頃、これは伝説の幕開けを告げる大冒険だと勘違いしていたものだよ。

ブラント: 実は、俺は巡礼船じゅんれいせんで愚者に育てられた。彼らはすでに底をつきかけていた物資を俺に与え、俺の「誤解」が続くようにしてくれたんだ。

ブラント: でも、彼らは俺の「誤解」を残したまま死んでいった。だから、俺は皆に涙を見せるつもりはない。

ブラント: 船に泊まる港があるように、冒険の途にいる俺たちにも居場所が必要だ。

ブラント: ここは俺の最初の冒険が終わった場所……そして、「愚者」と共に残像ざんぞうと戦い、巡礼船じゅんれいせんの残骸を集めて築き上げた、休息の場所……

漂泊者:

ブラント: 生きている限り、前を向くしかないのさ。どんなに長い夜だって、必ず陽は昇る。

うろたえる劇団員: 副キャプテン、カルネヴァーレ用の舞台衣装はどうしますか?

ロココ: 重い箱から軽い箱の順にしたら、照明装置は安全チェーンで固定して。花火装置は幕から離れた場所に。

ロココ: それと、淡水の量と休憩室のドアが壊れていないかも見て。

うろたえる劇団員: 了解!

漂泊者:

ロココ: いつもは団員たちだけでやってくれてる。

ロココ: けど、今日はカルネヴァーレの準備だから、飾りとかデザインの質問はロココが答えてるの。

ロココ: 特に劇団に来たばかりの人は不安だから、頼れるキャプテンが必要。

ロココ: ブラントの方が、みんなを引っ張ってくれる。私は裏方のほうが向いてるから。

ロココ: よしよし、もう大丈夫。

ロココ: 海霧に混ざった周波数が、この子の感知力に影響を与えて心を不安にさせてる。だから、団員たちのためにも、こうして宥めてるの。

ロココ: こうやっておでこに手を当てて、共鳴力を感じるの……試してみる?

漂泊者:

「ラリオ」: *安らかに落ち着いている鳴き声*

ロココ: やっぱり、漂泊者は特別。どの子も、あなたを「好き」みたい。

ロココ: 音骸おんがいは人に反応して周波数を感じ取る。だから、悪意を向けたら悪意が返ってくるし、信頼を向けたら信頼が返ってくる。

ロココ: 音骸おんがいは、自分自身を映しだす。

ロココ: 「ラリオ」の学名は「プリオサウルスソムニイ」。発見者が夢で出会った不思議な存在なんだって。

ロココ: ロココたちの船に付き添って、ずっと一緒に旅をしてきた。劇団の舞台も手伝ってくれる。この子の勇気のおかげで、何度も嵐を乗り越えられた。

ロココ: でも、どの海域にも、この子の仲間はいなかった。

ロココ: たぶん、この子も一人ぼっちで海を彷徨ってたから、ロココたちの船に付いてきてくれたんだと思う。

漂泊者:

ロココ: 小さい頃、教団に禁止されてた舞台に出たから。

ロココ: その時の参加者は、みんな巡礼船じゅんれいせんに乗せられた。

ロココ: あれは自由で希望に溢れた心温まる物語だった。ロココには、どうして教団が禁じてるのか、今でも分からない。

団員「バルドリーノ」を探す

???: おい、若造。人生まだまだこれからだろう。なんでそんなところに縮こまってるんだ?そんなんじゃ、つまらんぞ。

アンドレア: これからのことを考えてるんだ。「追放」された以上、もうラグーナ城には戻れないからな……

???: 戻ったところで、教団に監視される。自由なんてありゃせん。戻った奴が言っておったぞ。お前さんは本当に自由を捨てていいのか?

???: 舞台の外でも、演劇は行われている。本当のラグーナ人なら、たとえボロ小屋だろうと、素晴らしい劇を演じるもの。ワシも次の舞台の準備をしてるところだ。

???: 実は、こう見えてワシはカルネヴァーレで「月桂冠げっけいかん」と取ったことだってあるんだぞ。

アンドレア: も、もしかしてあなたは、バルドリーノさんですか!?

バルドリーノ: ああ、ワシがバルドリーノだ!がっはっは!

漂泊者:

バルドリーノ: 舞台が終わると、光が雲を貫き月桂冠げっけいかんを照らし、頭の上に乗っての。突然、頭の中に威厳ある声がした……あれは、まさしくあの方の声。

バルドリーノ: 子どもの頃から悩んでいた永遠の問いを投げかけた――今日の夜ご飯は何がいいと思うか、と。

バルドリーノ: すると、空から声が返ってきた。体は精神の宮殿である……ならば、「ラウルスサラダ」を食べるべきだろう、とな。

バルドリーノ: しかし、なぜ「ラウルスサラダ」なのか、真意は理解できなかった。やはり、ワシには信心が欠けているのかもしれん。小さい頃から、難解な教義よりも演技にばかり夢中になったせいか……

漂泊者:

アンドレア: どうして……歳主さいしゅに認められたあなたですら追放されるだなんて。

バルドリーノ: 月桂冠げっけいかん」をもらい受けたのは、聖女が在位中のカルネヴァーレが賑やかだった頃だからな。もうここしばらく開催されていなかっただろう。

バルドリーノ: 民衆は自ら舞台を用意し、職人を集めパレードの計画を立てた。店はどこも賑わいを見せ、雨風が強い夜も広場から演奏が聞こえてくるほどだった。

バルドリーノ: なかには、法に不満を漏らす内容もあった。すぐに気づいた聖女は、改革をしてくれおったな……

バルドリーノ: あの忘れ去られし時代が恋しいの。いつか自分がこの世から消えようと、広い墓も哀悼もいらない。代わりに盛大にカルネヴァーレを開催したい、と聖女は言っていた。

バルドリーノ: だが、まさか本当に聖女が遠くへ行ってしまうとはの。その後、聖女を哀悼するためと称し、様々な禁止令が出されたわけだ。しかし、今のラグーナは彼女が思い描いていた姿なんだろうか?

バルドリーノ: カルネヴァーレの主導権は徐々に教団のものとなり、演劇は同じような宗教劇ばかり。

バルドリーノ: ワシは抗議するために、カルネヴァーレでゴンドラからリベルタ広場の鐘楼の頂上までロープを張り、そこからもう一本のワイヤーをフィサリアファミリーの家に結んだんだ。

バルドリーノ: そして「ガルディア」に仮装し、聖職者の目を欺きワイヤーで教団の頂上に登った。

バルドリーノ: 演劇の中盤あたりで、塔の上から「高天の使い」に乗って「雲生成機」を動かし、ラグーナ城全域に花びらを撒いたわけだ。

ブラント: あの日のことは、俺も鮮明に覚えている。「高天の使い」が空高く飛ぶと、聖職者は何も手出しできず、金とピンクの雨に三日三晩悩まされていたな。

ロココ: 聖職者は一生懸命、道端の花びらを掃除してたけど、結局大雨に流されるまで片付かなかった。それで、あの時の雲生成機は今の装置のプロトタイプになった。

漂泊者:

バルドリーノ: ええい、もう昔の話だ!結局、最後まで罪名は言われんかった。ワイヤーを設置した「ワイ設罪」か?がっはっは!

バルドリーノ: 今となっては、ただの老いぼれよ。これからは、お前さんたちの時代だ!自由な野兎よ、老いぼれの過去を飛び越えてみせてくれ!

アンドレア: でも、俺たちの未来なんてもう決まったようなもんです!「救済」は受けられず、居場所は失い、名もなき人として死んでいくだけ……

ロココ: 例え命が短くても、人は「贖罪」のために生まれてくるわけじゃない。例え教団に追放されても、人が歌う権利までは奪えない。

ロココ: 追放された人には、色んな結末が待ってる。確かに肉体的な死は、終わりのひとつ。でも、本当の死はみんなに忘れられた時。教団は、愚者の存在が少しでも早く忘れられるように望んでいる。

ブラント: 教団は俺たちが存在した痕跡を消し、深海に沈めるつもりだ。だが、俺たちはその流れには逆らって生きている。

ブラント: 劇団のメンバーが入れ替わろうとも、歌声はこれからも受け継がれていくだろう。

ブラント: 俺たちの声も、どこかに広がっているはずさ。いつか狂嵐の海で見た残像ざんぞうも、きっと俺らの名前を歌っている。

バルドリーノ: そうだ、街で名を残すのは難しそうだが、リナシータの人々の記憶に残る演技をしようじゃないか。墓に入っても歌ってやる!ヒバリのように歌い続けるんだ!

バルドリーノ: おい、ブラントの坊主!この演出はどうだ?カルネヴァーレで使ってくれ!

漂泊者:

バルドリーノ: さっき話をしていたら思い出したんだ。善は急げと言うだろう。あの日のように、翼がなくとも空を飛んでみせよう!

バルドリーノ: しかし、坊やのおかげで楽しくなってきたぞ!降りる方法は考えておらんかったがな!がっはっはっはっは!

ブラント: 驚かないでくれ。ここにいる仲間は皆、演劇のためなら大胆な行動をするんだ。

漂泊者:

ロココ: ドレイクと戦ったせいで、地脈が不安定になったのかも。バルドリーノが危ない、早く助けないと。

ロココ: 漂泊者、協力してくれる?ペロのところに使えそうな道具があるはず。

ロココ: 「雲生成機」で「雲クッション」を作れば、バルドリーノを受け止められると思う。

ロココ: でも、しばらく使わないと思ってパーツをメンバーに貸しちゃった。返してもらわないと……

レヴィトから雲生成機の台座をもらう

レヴィト: 私の役割は、音楽で船を盛り上げることなんだ。枷を外し、海と嵐に向かって帆を上げ……

漂泊者:

レヴィト: 今は歌を作ってるよ!

レヴィト: 知ってるかい?ラグーナの船歌は4分の3拍子が多いんだけど、複合拍子のリズムは水が流れる音と似ているんだ。

レヴィト: オールを「下げる時は遅く、上げる時は早く」動かしていると、自然とリズムが合ってね。

レヴィト: けど、劇団の船歌は4分の4拍子が多いから、掛け声も加わるとちょうどいいんだ。その強弱が風や波に対抗して団結しているように見える。

ティナから雲生成機の共振装置をもらう

ティナ: (素敵な音楽を耳にして)

ティナ: 人の手を借りて生きるバラよりも、地面に根強く生えている野花のほうがいいわ。媚を売るくらいなら、嫌われていたい……

漂泊者:

ティナ: ふふっ。もちろん、カルネヴァーレのために発声練習をしてるのよ。

ティナ: 劇団ではソプラノと操舵担当よ。リナシータで音骸船おんがいせんを操縦するなら力任せじゃダメで、音骸と共鳴する必要がある。

ティナ: 長い航海の中で私たちは、旋律を聞き分けて異なる反応を示す音骸おんがいがいることに気づいたの。

ティナ: 教団は嵐の海にはセイレーンが現れるなんて言っていたけど、私たちはちっとも怖くない。私たちの方が綺麗な歌声を持っているんだからね。

バティエから雲生成機の取っ手をもらう

バティエ: 魚~、こっち来てくれ……

漂泊者:

バティエ: 夕飯の食材調達中だよ!嵐が起きたから、魚を捕るチャンスなんだ!

バティエ: キャプテンが教えてくれてさ。風や波が強いほうが、魚をたくさん捕れるって!この前は嵐の日に、魚が雨のように降るところを見たんだ。

漂泊者:

バティエ: キャプテンたちは舞台を終えてから地域の食材を買ってきてくれるけど、やっぱり魚のほうが簡単に手に入るからね。

ロココ: 雲生成機のパーツは、これで全部。ペロ、仕事だよ。

ロココ: うん、これで使える。

ブラント: 「雲生成機」で生成した「雲クッション」をバルドリーノの下に置いたら風船を狙い撃とう。

ブラント: って、このサイズだとクッションにならなくないか?

ロココ: 歌声と共鳴するほど共振装置の力も大きくなる。

ブラント: そうか……では、みんな、出会ったばかりの友と共に、歌おうじゃないか!

射撃位置に着く

風船を狙い撃ってバルドリーノを助け出す

ブラント: いい腕前だ!残りの風船も頼んだぞ。

ブラント: よし、あと少しだ。

バルドリーノ: 助かったぞ、坊や!ワシが大切にしてきたお宝をやろう。今回の劇を手伝ってくれたお礼だ!

カルロッタ: 素敵な劇には間に合いませんでしたわね……でも、かえってちょうど良いタイミングでしたか?

バルドリーノ: ああ、こんなにも美しいお嬢さんが老いぼれを助けてくれるとは……

漂泊者:

カルロッタ: 礼には及びませんわ。本来、ファミリーの銃は敵を討ち、友を守るものですから。

ブラント: ありがとう、カルロッタさん。また会えるとは光栄だ!

ロココ: カルロッタさん、ファミリーの問題は解決したの?

カルロッタ: ええ、教団の陰謀は明らかになりましたわ。それに、モンテリファミリーの家主パドリーノが動いてくれたおかげで、コッポラおじ様も助かりました。

カルロッタ: ……ありがとう、漂泊者さん。あなたが一芝居打ってくれたおかげですわ。

漂泊者:

カルロッタ: あら、気づいていましたのね。パドリーノに教えられた「まずは自分から差し出す」という言葉、あなたにも理解していただけて嬉しいですわ。

カルロッタ: では、改めてお礼を……モンテリファミリーは決してこの恩を忘れません。わたくしの知っていることであれば、何でも教えましょう。

漂泊者:

カルロッタ: すでにお気づきかもしれませんが、教団は戒律を理由に権利を我がものとし、ファミリーの対立を煽ってきました。ですが、その対象はわたくしたちだけではありません。

カルロッタ: 教団は残星組織フラクトシデス監察かんさつの手を借りています。間違いなくカルネヴァーレで大きな陰謀を企てているためでしょう。

カルロッタ: ですが、それは漂泊者さんにとって、歳主さいしゅの痕跡を辿り扉を開くための大きな好機となります。

カルロッタ: ……伝説によると、歳主さいしゅインペラトルは天に住んでおり、この地から長らく離れています。その歳主が最後に関わった出来事は、例の「10年前のカルネヴァーレ」……

カルロッタ: その際には、海霧がラグーナを覆い、無数の亡霊が街を闊歩し、巨竜が恐ろしい咆哮をあげながら空を飛び回った……他にも、海の巨獣が高波を立てた、なんて話もあります。

漂泊者:

漂泊者: 海霧は霞立かすみた水境すいきょうの「反響雲はんきょうぐも」から発生しているのかもしれない。庭の主「ローレライ」には本来、それを浄化や制御する力があるけど、残星組織フラクトシデスの邪魔を受けて今は……

ロココ: 反響雲はんきょうぐも」が人間の悪欲に汚染されると、音骸おんがいの周波数に影響が出る……そして、浄化されてない「反響雲」がラグーナ城に広がれば、たくさんの音骸が暴走する……

カルロッタ: けれども、あなたはザンニーさんたちと共にローレライの意識を取り戻し、雲海の拡散によってそれ以上の被害を防いだ。あなたのおかげで残星組織フラクトシデスの計画を止めることができたのです。

漂泊者: 具体的な計画はあるの?

カルロッタ: 教団の目的は、おそらく騒ぎを大きくしてカルネヴァーレの開催を中止すること。正面から戦っても相手の思う壺でしょう。

カルロッタ: そこで、劇団の戦い方を取り入れますわ。彼らをゲストとして招待し、カルネヴァーレで起きた事件を「歌劇」にするのです。

ブラント: 漂泊者にとっては不安かもしれないが、安心してくれ。本番前に、簡単なリハーサルを行おう。

ブラント: そこで相談がある、カルロッタさん。今年のカルネヴァーレでは、あなたを劇団に招待して共演したい。

カルロッタ: ……わたくしが?役者として舞台に立った経験はあるけれど、それは随分と昔の話で……

漂泊者:

ロココ: 相手の力が分からない以上、カルロッタさんにも芝居に参加してもらえると、対応しやすいと思う。

カルロッタ: ……分かりましたわ、引き受けましょう。

ブラント: 準備ができたらすぐステージの上に来てくれ。沸き立つ気持ちが冷めないうちに。

花船に乗ってリハーサルの準備をする

アンドレア: まさか……「愚者」たちの拠点が……こんな場所にあるなんて。

漂泊者:

アンドレア: これから?正直……まだ見当も付かない。

アンドレア: 今、教団は「異端」追放に邁進しているが……今後さらに熾烈さを増すのか?そうなったら俺はきっと……

アンドレア: 今の教団は全盛期と言っていい。あいつらに対抗するには、俺たちの力だけでは全く足りない。

アンドレア: 俺もここを離れるかもしれない……あるいは、ここで劇団の仲間と共に、「その」時を待ち続けるかも。

アンドレア: もちろん劇団理念には賛同するよ。いずれにせよ、まずはラグーナに自由の風を。そして教団が作り上げた「偽りの壁」に楔を打つべきだ。

ブラント: リハーサルの内容は簡単さ。何せ、脚本すらないからな。演者のセンスだけで展開するコメディア・デラルテ即興喜劇だ。

ブラント: 本来はテーマに沿って、演出の状況や観客のリアクションを見ながらセリフや芝居を調整していくんだが……

ロココ: 団員の想像力が、いつも想像の斜め上をいく……だから、おかしな方向に進まないように、いくつか決め事を設ける。

カルロッタ: ちょっと聞きたいのですけど、これまでにどのような劇を披露したことがあるのですか?

ロココ: 「小さな町の職人が雨の夜に船を出したら古代遺跡に落ちて、転生先で不思議な異能力を手に入れると、宇宙を侵略して銀河の帝王になった」話とか……

ロココ: でも、用意するのは大まかな筋道だけ。後は演じる役者次第。

ブラント: そうだな……王国が襲撃され、魔王は聖女を連れ去ってしまった。各地をモンスターが占拠するなか、数人の勇者が大臣の依頼を受け、魔王討伐と聖女救出のために旅立った……これでいこう。

漂泊者:

ブラント: ああ。聖女はかつてのカルネヴァーレで魔王を倒す勇者の劇を演じた。このお話はそれを称えている。

ロココ: 英雄は危機一髪の状況で登場し、優しい人を救う。仲間が集まれば、正義は悪に勝つ。

ロココ: これは聖女が語ったお話で、私たちが描きたかった王道のお話でもある。

ブラント: 俺からすれば、演劇も戦闘も似たようなものさ。調和した肉体や俊敏な思考、迅速な反応、そして何より大事な仲間を信頼し協力する気持ちが重要だ。

ブラント: 長々と話してきたが、要するに二人は緊張せず自分の思うがままに振る舞えばいい。二人の力を信じている。

ブラント: このリハーサルでは、舞台上の基本的な動きやテクニックを押さえつつ、劇団の雰囲気を知ってもらい、連帯感を深めてもらいたい。

ロココ: うん。じゃあ、ロココは舞台照明の担当。ブラントはナレーション、他のみんなは観客。

ブラント: では、用意ができたら始めよう!みんな、漂泊者とカルロッタさんに拍手を!

カルロッタをリハーサルに誘う

ブラント: ブラボー、実に素晴らしい!

漂泊者:

ブラント: はっはっは。息ぴったりなお二人に相応しい即興劇だったな。中々によかったぞ。

ブラント: 具体的なプロットを練るのではなく、可能性に期待する……それが即興劇の魅力さ。

ロココ: 二人の動き、すごく良かった。カルネヴァーレ本番も、きっと大丈夫。

カルロッタ: ありがとう、漂泊者さん。途中、声をかけてくれて助かりましたわ。

漂泊者:

ブラント: よし、リハーサルはここまでだ。芝居の内容については、カルネヴァーレ当日にまた話そう。後は本番の俺たちに任せるとしようじゃないか。

ブラント: そういえば……漂泊者のために用意しなきゃいけないものがあるんじゃないのか?

ロココ: 「アレ」はカルネヴァーレでとっても大事。

カルロッタ: 大丈夫、もう話は通してありますわ。

ブラント: へえ、カルロッタさんが用意してくれたとは……それは楽しみだ。

漂泊者:

カルロッタ: それは、着いてからのお楽しみですわ。さあ、ラグーナ城に戻りますわよ。

ラグーナ城でカルロッタと合流する

ナイアーラ: さて、今日はどんな役を演じるおつもりでしょう?

漂泊者:

ナイアーラ: なるほど、必要な舞台装置は「マスクド・レヴェリー」で用意しておきました。

ナイアーラ: これらの小道具で満足いただけなければ、さらに素晴らしいアイディアをお持ちします。

ナイアーラ: 香水の手榴弾、指輪のリボルバー……それとも、華麗なベルベットの爆弾がお望みですか?

ナイアーラ: カルロッタ様にしてきたように、あなたにも最大限協力します。ですが、その代わり……

ナイアーラ: ……愚痴を聞いてほしいのです。ここしばらく、退屈な注文ばかりでして。

ナイアーラ: くだらない隠し針。

ナイアーラ: 俗悪な透視仮面。

ナイアーラ: なんてことのない花火杖。

ナイアーラ: きっと、私の期待を超えてくれるでしょう……漂泊者さんなら。

ナイアーラ: ペラペラと喋る仮面、華麗な衣装を身に着けた音骸おんがい。そして、容姿端麗なコロラトゥーラ歌手。

ナイアーラ: ラグーナ人は、そんな名を私に与えてきました。これまで演じてきた役の数を優に超えるほど。

ナイアーラ: 幻想に隠された私の素顔を暴くべく、無数の視線が向けられています。

ナイアーラ: その好奇心と想像力が、かえって幾千もの顔を与えるとは知らずに。

ナイアーラ: あなたのなかで、私はどんな役に見えているのでしょうね。

ナイアーラ: いつか、私の望む答えが返ってくると予感しています。

カルロッタと「マスクド・レヴェリー」に向かう

カルロッタ: 付いてきてください。

漂泊者: どこに向かってるの?

カルロッタ: まだ内緒ですわ。ヒントは……「前にも行ったことがある場所」でしょうか。

「マスクド・レヴェリー」に向かう

ナイアーラ: これはこれは、カルロッタ様。やっとお越しいただけましたか。もう少しで明日のカルネヴァーレに備えて、お店を閉めるところでしたよ。

カルロッタ: 頼んでいたものは、用意できているかしら?

ナイアーラ: もちろんでございます、すぐお出しします。

カルロッタ: これはほんの気持ちです。もちろん、アブの分もありますわ。

アブ: え、我にもあるのか?やった!

ナイアーラ: ……なるほど、最高の品をお求めになられていたのは、そういうわけだったのですね。

ナイアーラ: てっきり私の腕をお疑いになられているのかと思い、ちょっぴり悲しかったのですよ。

ナイアーラ: ですが、あそこまでこだわって注文した理由が、ようやく分かりました。

カルロッタ: ナイアーラ、余計なことは!コホン……二人とも、開けてみてください。

アブ: こ、これは……!

カルロッタ: ごめんなさい。あまり時間がなかったので、わたくしのイメージだけで仮面を依頼しました。気に入ってもらえると嬉しいのですが……

漂泊者:

カルロッタ: 気に入ってもらえたのなら、何よりです。

カルロッタ: わたくしたちは、平等な機会と財産を分かち合うため、常に人を募集しています。ですが、あなたには陰謀に満ちた舞台よりも、自由な広い世界の方がよく似合いますわ。

カルロッタ: 仮面をつければ、そこは美しくも情熱的なカルネヴァーレという名の白昼夢。あなたたちが最も注目を集める存在になれるよう、祈っていますわ。

アブ: 頑張るぞ!

カルロッタ: そうだ、もう少し付き合ってくださいますか?夜のラグーナ城を歩きながら、お話をしましょう。

カルロッタについていく

カルロッタ: ラグーナ、狂嵐の海で踊る美人、ソラリスのサファイア……

カルロッタ: 城の水面はまるで鏡のように、街の様子をそのまま映してくれます。その水面が映すのは、私たち自身も同じ。

カルロッタ: ラグーナ人の性格は海に似ています。時に高波のように荒ぶり、時には凪のように落ち着き払う。八方美人、流されやすい、わたくしたちは自分たちをよくそう称しますね。

カルロッタ: しかし、これは決して悪い意味ではありません。むしろ、可能性を見出しているのですよ。漂泊者という名も、きっと同じです。

カルロッタ: この地にわたくしたちの祖先は流れ着いた。そして、ファミリーもまた、海を越えた異国から新たな技術を手に入れた。きっと歴史を通して繋がっているのです。

カルロッタ: 時に、未知の嵐に出会うことがあります。でも、その嵐はわたくしたちをあの「海岸」に連れて行ってくれました。

漂泊者:

カルロッタ: 海路の開拓をしている際、嵐に巻き込まれ思いがけずその地に足を踏み入れました。彼らの持つ技術や理念に触れることができたのは、まさに奇跡と言えるでしょう。

漂泊者:

カルロッタ: ブラックショアとラグーナを結ぶ安全な航路はひとつしかありません。そして、それを知っているのはモンテリファミリーだけ。つまり、ナビゲーションモジュールが正しく動作しさえすれば、必ず劇団と出会うと踏んだだけですわ。

カルロッタ: フルールドリスは平凡な農家の娘。そんな彼女は、幼い頃「歳主さいしゅ感謝祭」で祭司の目を盗み、奉納用の聖酒を飲んでしまいました。

カルロッタ: エグラの美酒に魅入られたのか、それともただお酒に魅入られたのか——彼女は「古の幻術アルコール」に憑りつかれました。

カルロッタ: 酩酊した少女は祭りのやぐらに飛び上がって、灰色のスカートの裾をたくし上げ、よろめきながら滑稽なダンスを踊り始めます。

カルロッタ: 儀式で使う笛を手に、楽しげな民謡を奏でる。祭司は懸命に捕まえようとしたが敵わず、雑踏の中の彼女をただ見ていることしかできませんでした。

カルロッタ: 次第に周囲の人々は彼女の音に魅了され、パレードの隊列のように人が集まり……厳粛に執り行われるはずだった祭礼はあっという間に喜劇に変わってしまったのです。

カルロッタ: もちろん、彼女には罰が与えられました。ですが、その頃はまだ巡礼船は存在しません。教団が少女に与えた罰は、三日間の監禁。牢の壁一面に落書きでもしていれば、あっという間に過ぎてしまう時間です。

カルロッタ: このおかしな一幕は、居合わせた人々の心に刻み込まれました。そして、当時の逸話を題材にしたお話が多く作られました。

カルロッタ: ……突飛な行動で街を賑わせた少女が神に選ばれ、教団の聖女になる……これって不思議だと思いませんか?

カルロッタ: 歳主がそのような少女を代弁者として選んだという事実は、彼女が厭われてなどいなかった、ということになります。

カルロッタ: もし本当に神様がいるのなら、きっとわたくしたちと同じように、詩や絵、ロマンチックな騎士の物語やみんなと踊ることが好きなのでしょう。

漂泊者:

カルロッタ: ラグーナに定住した祖先の多くは、滅びた文明の出身です。だからこそ、芝居を通じて自らを表現し、かつての暮らしを再現して今に至りました。

カルロッタ: その過程には様々な対立がありましたが、最終的には「信仰」のもと「融合」して、ラグーナ人は均衡のもと団結したのです。

カルロッタ: 心をひとつにするためには「神」の存在が不可欠だったのでしょうね。「神話」をもとにした役を演じ、他者との繋がりを作り出したのです。

カルロッタ: ただし、この芝居は途方もなく長いもの。貴族、信徒、商人、市民……人々が演じるべき役は、枠に収まりきらなくなり始めました。

漂泊者:

カルロッタ: 今こそ互いの身分も立場も捨てて本当の自分をさらけ出し、フルールドリスのように飛び回り、声を上げ、踊る機会が待ち望まれています。

漂泊者:

カルロッタ: ええ。悲願と理想をもとに、カルネヴァーレは誕生しました。それはラグーナ人が夢見る自由と平等、そして自尊心を肯定するものです。

カルロッタ: まだ教団の目的は明らかになっていませんが、必ずや連中は市民に牙を剥くでしょう。

カルロッタ: 教団が生み出した神は人々の信仰を奪いました。そして、街には災いと罰に対する恐怖が広がっています。

カルロッタ: 神の名は人々を盲目にし、信仰は懲罰を正当化しました……これではまるで監獄です。

カルロッタ: 牢の中に自由などあるわけがありません。ならば、この牢を打ち破りましょう。

カルロッタ: 今年のカルネヴァーレでは……しがらみを焼き払う炎が燃え上がると信じていますわ。

漂泊者:

カルロッタ: 今夜はゆっくりお休みください。明日のカルネヴァーレを一緒に盛り上げましょう、相棒。

カルロッタ: おやすみなさい、漂泊者さん。

「パラッツォ・アグロッタ」にチェックイン

ウエイター: お待ちしておりました。カルロッタ様からお話は伺っております。すぐにでもご利用できますが、いかがされますか?

漂泊者:

ウエイター: かしこまりました。では、お部屋にご案内いたします!

ウエイター: かしこまりました、いつでもお声がけください!

目まぐるしい出来事の連続に疲れ切ったあなたは、ホテルのふかふかのベッドで横になりながら考えを整理した。そして、カルネヴァーレを迎える……

アブ: わっ、夢じゃないよな!?ラグーナ城が様変わりしてる!これがカルネヴァーレってやつなのか?

ザンニーを探す

焦る客: おーい、マルゲリータさん!料理はまだか?

苛立つ客: 頼むよ!いつになったら来るんだ?

マルゲリータ: 申し訳ありません、お客様!今日は注文がいっぱい来てまして……それに「ベイキー」の調子が……

「ベイキー」: *ビーービーー*

ザンニー: ちょっと見せてもらうよ。

ザンニー: 長時間稼働していたせいで、負荷が大きくなってるだけだね。少し休ませておけば直るよ。

ザンニー: あれ、おはよう漂泊者。

漂泊者:

ザンニー: 仮面を用意したぐらいだし、本当は参加したいんだけど……

ザンニー: 今はカルネヴァーレを成功させることが何よりも重要だ。

ザンニー: そっちの計画はカルロッタお嬢様から聞いてるよ。ファミリーのメンバーとして私も協力しよう。

マルゲリータ: ベイキー、休憩しててチュ。ここは私が何とかするでチュ。

マルゲリータ: 待ちに待ったカルネヴァーレのため!私も頑張るでチュ!

フィービーを探す

見物する市民: 「ミスター・シモス」、つらそうだけど調子でも悪いのか?

シモス: *ふん……*

フィービー: おそらく、ずっと他の人のために写真を撮っているのに、自分の写真がないのが悲しいのかもしれませんね。

シモス: *ふんふん……*

フィービー: え、私と撮りたい?でも……

漂泊者:

フィービー: ありがとう、漂泊者さん。それでは、お願いしてもいいですか?

フィービーと音骸たちの写真を撮る

フルミーネ: また会えたね、漂泊者、フィービーさん!さっきまで別の場所でカルネヴァーレを記録していたところなんです。どうかしたのかい?

フルミーネ: え、これ、漂泊者が撮ったの……?いい写真だね、カメラの才能まであるなんてすごいよ!

フルミーネ: 「ミスター・シモス」も嬉しそうだ。事情は分からないけど、とにかくありがとう!

シモス: *ふんふん!*

フィービー: お礼なら、漂泊者さんにお願いします。彼が「ミスター・シモス」のお願いを聞いてくれたのですよ。

フィービー: 「ミスター・シモス」も私たちと同じということでしょう。確かに、これほど盛大な催しに悔いは残したくありませんからね。

漂泊者:

フィービー: 民を愛す歳主さいしゅが、どこかで皆が楽しむ姿を見届けていることでしょう。

フィービー: 私にはカルネヴァーレの秩序を維持する仕事がありますので、そろそろ失礼します。

フィービー: 最後まで楽しんでいってくださいね!

リベルタ広場でカルロッタと合流する

カルロッタ: 来ましたわね。

漂泊者:

カルロッタ: ラグーナ人にとって、カルネヴァーレは永遠に最高のお祭り。この光景こそ、皆が待ち望んでいたものです。

カルロッタ: 今のところ何もありませんわ。

カルロッタ: ファミリーはすでに配置についていて、何かあればすぐにでも動ける状態にあります。

カルロッタ: ですが、残星組織フラクトシデスが絡んでいる以上、わたくしたちも警戒は続けましょう。こうしている今も、監視されているかもしれません。

カルロッタ: そろそろ劇団が到着する時間です。

カルロッタ: 舞台に上がる準備はできましたか?

漂泊者:

カルロッタ: 昨日しっかりと練習したので大丈夫です。あとは、その場でのお芝居を楽しみましょう。

カルロッタ: ふふっ、初めての舞台だからですか?……予行演習だと思えば気が楽になるでしょう。あなたの未来には、もっと盛大な舞台が待ち受けているはずですわ。

カルロッタ: 今は戒律も教義も不要ですわ。自由に楽しみましょう。

カルロッタ: では、ここで待っていますわ。

カルロッタと一緒にカルネヴァーレを楽しむ

カルロッタ: 舞台に上がる準備はできましたか?

漂泊者:

カルロッタ: 昨日しっかりと練習したので大丈夫です。あとは、その場でのお芝居を楽しみましょう。

カルロッタ: ふふっ、初めての舞台だからですか?……予行演習だと思えば気が楽になるでしょう。あなたの未来には、もっと盛大な舞台が待ち受けているはずですわ。

カルロッタ: 今は戒律も教義も不要ですわ。自由に楽しみましょう。

カルロッタ: では、ここで待っていますわ。

フローヴァのところに向かう

漂泊者: (……残星組織フラクトシデスのメンバーだ)

漂泊者: (追いかけよう)

フローヴァを追う

フローヴァ: こっちよ。

漂泊者: (……今度はどこに?)

リコリスを調べる

フローヴァ: ここにしよう。また会えるとはね、漂泊者。

漂泊者:

フローヴァ: 覚えてもらえていたなんて、とても光栄ね。でも、私の背景は不気味な光景ではなく、豪華絢爛なカルネヴァーレであるとなお嬉しいわ。

フローヴァ: 味わっている時間よりも、追い求めている時間の方が楽しいもの。ラグーナ城を一望できる場所に立って、なおさらそう思ったわ。

フローヴァ: 緊張しないで。私は「コンダクター」として、このパーティーに招待されただけ。

フローヴァ: 栄華を堪能し、享楽に耽る時間は、素晴らしいと思わない?カルネヴァーレは見事な白昼夢……いえ、集団幻覚を引き起こしている。

漂泊者:

フローヴァ: ふふ……大丈夫よ。私たち、邪魔するつもりはないの。ここへ来たのも、探しもののためだから。

フローヴァ: この地の歳主さいしゅが特別だということは知っているでしょう。私たちの目的も、あなたと同じ。例の「特別な共鳴者」を見つけたい。

フローヴァ: 協力するわ。だから、私の話を聞いて。

漂泊者:

フローヴァ: そう焦らないで。物語には素敵な演出が必要でしょう。ここは舞台にちょうどいい。

フローヴァ: そう。でも、あのお嬢様は「投資は予想外のところから利益を得られる」、なんて言っていたわよ。

フローヴァ: 私たちはただ真実を伝えようとしているだけ。あなたも知りたいのでしょう?だから、私たちは協力する必要がある。

フローヴァ: 一緒にこの長い劇を完成させましょう。小さな力で、運命の歯車を止めるために。

カルロッタ: 予想通り、残星組織フラクトシデスが動き始めましたわね。

ブラント: 昨日のリハーサルは覚えてるか?全ての準備は、この日のためにしてきた。

ロココ: 彼女はリコリスで残像を召喚し操ってるはず。リコリスを破壊すれば、きっと消える。

ザンニー: ファミリーのメンバーは配置についた。西の広場はこっちに任せて。

ザンニー: 東の広場はフィービーさんがついてる。

ザンニー: 舞台はあなたたちに任せたよ。

漂泊者:

ロココ: ロココは照明の演出で、雰囲気を作るよ。

ブラント: それなら俺に任せてくれ。

ブラント: これから、スポットライトで二人を照らす。

漂泊者:

カルロッタ: 幕が開きましたわ。もう後には引けません。

ブラント: では……

ブラント: レディース&ジェントルマン!今回のカルネヴァーレで最も盛大な舞台が間もなく開演します!

ブラント: 役者たちの登場を盛大な拍手で迎えましょう!

敵を倒す

ブラント: 果てしない暗闇が王国を覆い尽くし、残虐な魔物が街を襲う。

ブラント: そして、聖女が魔王にさらわれ、市民は混乱に陥った……

ブラント: そんな時!2人の勇者が現れ、勇敢にも大臣の依頼を引き受けた。魔物を討伐し、聖女を奪還することを誓って!

ブラント: 勇者たちは最初の関門を突破し、街の魔物を一掃した!

ブラント: 次の目的地は、魔王の城。この先で二人を待ち受けているのは、一体何なのか。

次のステージに向かう

ブラント: 彼らを止められる壁など存在しなかった!空に輝く星までもが勇者の味方となり、道を照らす!

カルロッタ: 気をつけて、敵が現れましたわ。

ブラント: そこには魔王の手下が待ち構えていた……

敵を倒す

ブラント: 彼らは勇者を打倒さんと猛攻撃を仕掛けてきた。

敵の攻撃を回避する

カルロッタ: 避けてください!

カルロッタ: 危ない!

ロココ: 今。

ブラント: 突如戦場に姿を現した謎の人物が勇者たちを惑わす。

ブラント: それは神の使いか、それとも精霊か?

ブラント: 彼女は勇者の正義感と熱意に心を打たれ、新しく仲間に加わった!

魔王(フローヴァ): さあ、来なさい。あなたたちの挑戦を受けて立つわ。

ブラント: どうやら、魔王は勇者を自ら迎え撃つようだ……

次のステージに向かう

ブラント: 勇者は毅然と魔王との戦いの覚悟を示す!

ブラント: そして、ようやく姿を現した魔王は牙を突き出した。最後の戦いが、今始まる!

敵を倒す

ブラント: 魔王は魔物の軍団を召喚し、勇者と死闘を繰り広げる。しかし、勝負の行方は……

ブラント: 剣戟を繰り返し、勇気を振り絞って魔王に立ち向かった勇者は勝利を掴んだ!

ブラント: そして、彼らは聖女を迎える……

フローヴァ: かくして物語はハッピーエンドを迎えた……

フローヴァ: でも、現実は物語のように完璧ではない。舞台を飛び出せば、そこには脚色や美談だけでない残酷な真実が待っている。

フローヴァ: これが本当のエピローグ——聖女はすでに闇に落ちていた。異端の神の力を手にした彼女は、民を欲望に満ちた深淵に叩き落した。

フローヴァ: そして、全てを知った者は終止符を打とうとする。

フローヴァ: さあ 共にクライマックスを迎えるとしよう

フローヴァの作り上げた空間に入り、物語の終幕を迎える

カルロッタ: どうやら、また招待されたみたいですわね。幕の裏には、最後のステージが待っているはず。漂泊者さん、準備はいいですか?

漂泊者:

ロココ: 街のことはブラントに任せて。もちろん、舞台のサポートも。

カルロッタ: さあ、残星組織フラクトシデスの監察に完璧な演技を見せましょう。

フローヴァ: 「シマネコが3回鳴くと、今度はハリネズミが4回泣いた。怪鳥の甲高い声が、開演を知らせる」

フローヴァ: あの世の魔女よ、この祈りを聞き届けたまえ。我らに公正な予言を、我らの運命に慈悲を。

ヘカテーを倒す

ヘカテー(フローヴァ): 我が王よ、なぜ躊躇う?その足は、すでに血に染まっている。もはや後戻りなどできない。

ヘカテー(フローヴァ): 不義を犯したのならば、さらなる悪を積み上げるしかない。その魂を研ぎ澄ませ。

ヘカテー(フローヴァ): これが第二の予言。あなたを縛る幻を断ち切り、誰にも傷つけられることのない世界が訪れるだろう。

ヘカテー(フローヴァ): そして、必ずや民の信頼を得られよう。

ヘカテー(フローヴァ): 我が王よ 運命に逆らうのだ…… そして死を 善悪を超越し疑念を捨て 不可能な望みを描け

ヘカテー(フローヴァ): 最後に 第三の予言を伝える 暴虐に始まった悦びは 必ず暴虐に終わる

ロココ: 漂泊者、真ん中で挨拶して。

ブラント: 久しぶりに聞く雷鳴のような歓声……やはり、カルネヴァーレはこうでなくては!

カルロッタ: これでカルネヴァーレに訪れた危機は幕を閉じましたわ。

漂泊者:

???: 御者……御者よ。汝の呼び声が、ようやく我のもとに……

???: ああ、この日を待ちわびていた。

漂泊者:

???: 我の身には枷がかけられている。

???: 雲を抜けた星々の彼方。そこに空からそびえ立つ塔がある。それこそ我が世界を見守る地。

???: 迷いし者は、人の世で仮初の時を生きている……

???: 祭りのどこか、彼女は今も……

ナイアーラ: あら、これは私どもの「戴冠せし者」では?いかがでしょう、この仮面は、お気に召しませんか?

ナイアーラ: お気に召されたのなら、これからも、ぜひ当店をご贔屓に、フフフ。

ナイアーラ: とはいえ、当「マスクド・レヴェリー」による仮面で月桂冠を御獲得されたのは、私どもにとってもこの上なき喜び。まずはこちらが感謝の気持ちをお伝えせねばなりません。なにせこれは最高の宣伝なのですから。

ナイアーラ: あなたのおかげで、この夢もいっそう輝くことでしょう。

ナイアーラ: カルロッタさんは本当……人を見る目がおありのようです。フフフ……

賛美する市民: アンコール!アンコール!今回の芝居は本当に素晴らしい!

怪訝そうな市民: 彼らは何者?モンテリファミリーの客人らしいが……前回いなかったでしょう?

賛美する市民: おいおい、何年ぶりのカルネヴァーレだと思ってるんだ?中止の間、多くの者が再開を信じて地道に稽古を積み重ねてきたに違いない。こんなダークホースがいるのは当然さ!

怪訝そうな市民: なるほど、確かにね。

謎の少女を探す

驚いた市民: やっぱり!神罰なんか嘘っぱちだったんだ!十年前のあの海の怪物だって、きっとクジラに決まってる!

意外そうな顔の市民: そ、そうか、そんな事とは思いもしなかった……

驚いた市民: あの年の濃霧と教団の不可解な弁明のせいで、みんな不安になっていたからかな……

意外そうな顔の市民: ……てことは、幽霊やドレイク、それにあの霧も、何か他に裏があったのか……?

驚いた市民: なるほど!だったらさっそく海へ調査だ!何かとてつもない秘密があるかもしれないね。そうすりゃ、ラグーナに私たちの名を刻めるってもんよ!

考えにふける市民: う、うん……夢か?さっきの空とは、まるで違う……

演劇に没入した市民: あれはあの劇団が作り出した「エフェクト」だったんじゃない?

考えにふける市民: そ、そうだよな。でも、あんまりにもリアルすぎて……

演劇に没入した市民: 劇団メンバーは共鳴者ばかりだし、あれだけ多くの音骸おんがいもいるなら、リアルに作れてもおかしかない。でしょう?

演劇に没入した市民: そうこれは夢!それで良いじゃない——カルネヴァーレはもともと、華麗でロマンチックな夢なんだからね!

フルミーネ: ハイ!漂泊者!送った写真、無事に届いた?

フルミーネ: 撮影はもちろんこの俺——あのカーテンコールの瞬間をだ!デバイスに送ってあるから!

フルミーネ: 本当に最高で、全身の血が沸き立ってきたんだ。ただ客席に座っていただけなのに!

フルミーネ: あの劇の形式は確か「コメディア・デラルテ」?あんなの今まで見たことがない。

フルミーネ: チャンスがあれば、巡回劇団のドキュメンタリーを撮らせて欲しいんだけど……いや、そのチャンスは自分で作るもんだな!

フルミーネ: とっとと撮影計画を立てるから、劇団とのパイプ役を頼むぜ?

???: 次の動きは、こうでしょうか……?あれ、違うような……

漂泊者:

???: あなたは……

???: い、いえ……さっきの劇、とても素敵でした。

???: 私もカルネヴァーレのために、ここへ来たのです。こんなに盛大に開催されるカルネヴァーレは、久しぶりですからね。

???: みんなの笑い声で溢れるこの催しはとても素晴らしいものだと思います。

???: 先ほど終幕で演じていた踊り、教えていただけませんか?

漂泊者:

???: ごめんなさい……あまり長居はできないのです。

漂泊者:

???: ……私の名前、ですか?

カルテジア: フ……いえ、カルテジア……カルテジアと申します。

カルテジア: さようなら、「戴冠たいかんせし者」。いつか共演できる日を楽しみにしています!

カルロッタ: あなたが壁に向かって一人で喋ってる姿をファミリーの者が見たといっていました……まさかまだフローヴァの幻術にかかっているとか……?

漂泊者:

カルロッタ: 彼女……?漂泊者さん、本当に大丈夫ですか?

漂泊者:

漂泊者:

カルロッタ: ……カルテジア。

カルロッタ: まだそう遠くまで行っていないはずですわ。ファミリーに知らせて、すぐ探してもらいましょう。

漂泊者:

漂泊者: それに、教団と歳主さいしゅに関する疑問点を整理したい。

漂泊者: 無闇に動けば教団に勘づかれ、せっかくのカルネヴァーレを台無しにしてしまう。

カルロッタ: ……わかりましたわ。

カルロッタ: ただ、カルテジアという少女については、念のためこちらで調べておきます。

カルロッタ: 情報が入り次第、あなたにも知らせましょう。作戦会議はそれからですね。

カルロッタ: それまでは……

カルロッタ: カルネヴァーレを楽しみましょう。

少女が残した手がかりを調べる

ここに金髪の少女が立っていた。同じ場所に立つと、周波数の名残りをまだ微かに感じる。見回してみると、その謎の少女は跡形もなく消えていた。

カルロッタが無反応なことから、あなた以外に彼女を感知する者はいないようだ。

彼女の正体は一体?どんな存在か?彼女がこの場を訪れた目的は、今回のカルネヴァーレのためだけか?

その答えを探り出すのは決して簡単ではあるまい。しかし、揺るがぬ意志、探求への決意、もちろん一心不乱に前進する勇気……真実を手に入れるために必要なこれらを、あなたはすべて持ちあわせているのだ。

カルネヴァーレの危機は無事に収束し、あなたは仲間たちと共に、歓声と拍手に包まれた一日を過ごした……

パラッツォ・アグロッタに戻り、カルネヴァーレでの出来事を思い返しながら、あなたは眠りにつく……

翌日の昼(11:00~13:00)まで待つ

ファミリーの合流拠点に向かう

カルロッタ: 漂泊者さん、起きていますか?昨日はよく寝られましたか?

カルロッタ: 歳主さいしゅに関する手がかりを見つけました。ファミリーの拠点で合流しましょう。

カルロッタ: 場所はデバイスに送っておきましたわ。ブラントとロココもいます。

ブラント: さあ、乾杯しよう!

ブラント: 我ら「愚者ぐしゃ劇団げきだん」に、カルネヴァーレの成功に、そして漂泊者に!

ブラント: 轟くその名を聞こう——やがて世間に響き渡り、雲のように空まで広がるその名は!?

漂泊者:

ブラント: はっはっは!照れているのか、友よ!褒める時は最大限褒めるのが礼儀だろう?

ロココ: ブラント、もう酔ってる。

カルロッタ: 祭りの音はまだ鳴り止んでいません。ならば、わたくしたちもまだまだ楽しむべきですわ。

カルロッタ: 今日はわたくしの奢りです。好きなだけ飲んでくれて構いませんわ。

一同: うおおおおおっ!

ロココ: ……盗み聞きしてる人がいるからね。

漂泊者:

ロココ: 信心深い聖職者はこんな所に来ない。

カルロッタ: モンテリファミリーに客人を拒絶する習慣はありません。ですが、ただで何かをもらえると思ったら……大間違いですわ。

ブラント: みんな、もっと盛り上がろうじゃないか!

カルロッタ: 漂泊者さん、私たちが持っている歳主さいしゅに関する情報を整理しましょう。

カルロッタ: あなたはカルネヴァーレで歳主の声を聞き、「カルテジア」という少女を見つけた……その件については、わたくしたちファミリーで調査し、ある程度の見当がつきました。

カルロッタ: 教団の高位聖職者には、「教名」が授けられます。

カルロッタ: 聖女フルールドリスの本名が「カルテジア」だったのです。フィービーさんに教団の史籍を調べてもらい、それが判明しました。

漂泊者:

カルロッタ: 聖女は二十年前に殉教したはずですわよね。

漂泊者:

カルロッタ: 引き続きファミリーは調査を続けるつもりです。それ以外の手がかりは、あなたが歳主さいしゅから聞いた「逆さまの塔」だけ……でも、それはあまりに幻想的すぎる。

ロココ: カルロッタさん、あまり困ってなさそう。他にも情報があるの?

カルロッタ: ステンドグラスに書いてあった内容は覚えていますか?リナシータには、かつて二柱の神が存在していました。

カルロッタ: その一方が歳主さいしゅ、そしてもう片方がそれと比類する存在と仮定するならば……鳴式めいしきである可能性が極めて高い。

カルロッタ: そして、歳主さいしゅ鳴式めいしきには互いに関わりがある。ならば、片方の情報からもう片方の情報を引き出すことができるかもしれない。

カルロッタ: フィサリアファミリーのジルベルトのことを覚えていますか?口だけは堅い男だから、情報を引き出すまで苦労しました。

カルロッタ: ……フィサリアファミリーが信仰している神の正体は、深海の鳴式めいしき「レビヤタン」です。

漂泊者:

カルロッタ: とても信じられるものではありません。ですが、一連の事件を鑑みるに、それは真実です。

ロココ: リナシータができた頃から、フィサリアファミリーはここで暮らしてきた。もしかしたら、その時から鳴式めいしきの信仰があったのかも。

カルロッタ: フィサリアファミリーと連絡を取ってみましょう。

漂泊者:

カルロッタ: 心配いりませんわ。交渉はモンテリファミリーの得意とするところ。必要とあらば、相手が拒否できないオファーを提示するだけですわ。

無口な侍祭: こんにちは、お客様。お取り込み中に失礼いたします。

無口な侍祭: フェンリコ主座しゅざより伝言を預かっております。マーキュリー礼拝堂にあなたをご招待したい、とのことです。

ブラント: 珍しいな、あの主座しゅざが誰かを誘うなんて。

ロココ: 何か企んでるのかも。

無口な侍祭: もちろん、決めるのはお客様ご自身です。

漂泊者:

カルロッタ: みんながついています。何かあったら、いつでも連絡してください。

無口な侍祭: では、ご案内いたします。

マーキュリー礼拝堂に向かう

???: 生憎の曇り空……だが、これほど光に満ちた日は過去にない。

???: 鳥は囀り、花は咲く。しかし、この世には喜びも永遠も存在しない。

???: 義人よ。遠慮は要らない、どうぞ上がってくれたまえ。

フェンリコ: 私は「隠海教団」いんかいきょうだん主座しゅざ、フェンリコ。あなたのことは耳にしていたが、俗務に追われる身ゆえ、挨拶が遅れてしまった。

フェンリコ: まずは、あなたに感謝の意を示そう。あなたは劇団と共に素晴らしいパレードを披露し、街に賑わいを与えてくれた。

フェンリコ: 劇団のメンバーにも伝えてもらえないだろうか。今後、ラグーナ城への自由な出入りを認め、舞台に立つ資格を与える、と。

漂泊者:

フェンリコ: 人は皆、過ちを犯す。だが、「巡礼」で罪を償えば、「神の国」に回帰する権利が与えられる。

フェンリコ: さぞ多くの疑問を抱えていることだろう。ここは公正なる神前。申すがいい。私の知る限り、すべてを答えよう。

フェンリコ: 全知全能の歳主さいしゅ「インペラトル」の名を以てここに誓おう。私の言葉に一点の偽りもない。

漂泊者:

フェンリコ: 歳主さいしゅと同じ道を歩んでいるあなたなら、その資格を持ち合わせているはずだ。

フェンリコ: しかし、二十年前の黒潮くろしお歳主さいしゅの体は引き裂かれてしまった。その傷は、今も癒えぬままにある。

フェンリコ: もし話があるのなら、私が代わりに伝えよう。

フェンリコ: あなたの目は真実を渇望している。疑念が晴れるまで、いくらでも質問してくれたまえ。

漂泊者:

フェンリコ: 彼女は歳主さいしゅの代行者として、数々の功績を収め我々に恩恵をもたらした……

フェンリコ: しかし、二十年前に発生した黒潮くろしおをその神聖な体で封印するため、永遠に「神の懐」に回帰したのだ。

漂泊者:

フェンリコ: 義人よ。「黒潮くろしお」が起こった原因を知っているかね?

フェンリコ: リナシータには、信仰を巡る争いがあった。そして、歳主さいしゅも信仰の分断により引き裂かれた。

フェンリコ: 黒潮くろしお」とは、力を失った歳主さいしゅの傷口から滴り落ちる「神血」。

フェンリコ: 歳主さいしゅはその身に傷を増やし続け、力を失い、やがて二十年前のあの黒潮くろしおを引き起こした。

フェンリコ: その時、聖女は自ら「殉教」の道を選んだ。彼女は再び神と共鳴し歳主さいしゅに力を与え、黒潮くろしおを止めることに成功したのだ。

フェンリコ: しかし、依然として傷を負っていた歳主さいしゅは、俗世での代弁者を必要としていた。故に私は、黒潮くろしおの余波を退けるための力を授かったのだ。

フェンリコ: また、私は神の祝福を受けた。それから私は新たな「神の代弁者」として、歳主さいしゅに代わり俗務を代行するようになったのだ。

フェンリコ: これが、私が分断された信仰を統一させる理由。そうすることでのみ、過去の惨劇を避けられるのだ。

漂泊者:

漂泊者: (再び共鳴するということは……「二次共鳴」を果たすということ?今州の歳主「角」は今汐と「二次共鳴」の試練を行ったが、歳主の力の譲渡には俺の許可が必要だった……)

漂泊者:

フェンリコ: ……私の言葉にただ一つの嘘も偽りもない。

フェンリコ: あなたの目からは……すでに、私の想像以上に正義の道を歩んだことが見て取れる。

フェンリコ: 歳主さいしゅよ……私の罪をお許しください。

フェンリコ: 黒潮くろしお」がもたらした重い教訓。それ故に沈黙を誓った私は、民を動揺させないため、あの日見た光景を心に秘めてきた。

フェンリコ: 聖女を騙った不義なる者「フルールドリス」。彼女は歳主さいしゅに選ばれし聖女などではなかった。予言の聖女は、未だ現れていない。

漂泊者:

フェンリコ: ご存知の通り、この世には、神に匹敵するほどの存在がいる——人類の永遠の大敵であり、あらゆる文明の心の闇……「鳴式めいしき」。

フェンリコ: そして、歳主さいしゅが共鳴者を持つように、鳴式めいしきにも共鳴者がいる……

フェンリコ: フルールドリスの肉体も精神も、その古き敵によって作られた。彼女こそが、我々の街を「恐怖」と「分裂」に陥れた存在なのだ。

フェンリコ: あの日、私が見た真実を告げよう——フルールドリス、彼女は……鳴式めいしきに選ばれし共鳴者だった

マーキュリー礼拝堂を出る

アブ: あの聖女が鳴式めいしきの共鳴者……?そんな話、本当に信じていいのか?

アブ: 彼女の存在を教えてくれたのは、歳主さいしゅなんだろ?まさか、自分の共鳴者を間違える、なんてことは……

アブ: 頭がくらくらしてきたな。聖女は歳主さいしゅの共鳴者なのか、それとも鳴式めいしきの……

漂泊者:

アブ: けど、あれ以上情報を引き出せそうにないし……

漂泊者: 残る手がかりは、鳴式めいしきから集めるしかない。

漂泊者: 鳴式めいしきを信仰するフィサリアファミリー……今はカルロッタの連絡を待とう。

漂泊者: きっとこのカルネヴァーレは序章に過ぎない……まだすべては始まったばかりだ。

???: フローヴァ、君はいつも余計なことをしてくれますね。

フローヴァ: 今は幕間の休憩時間。あなたはそんな時まで役者を拘束するの?

フローヴァ: それに、あなたが書いたシナリオを乱すつもりはないわ。

フローヴァ: 「真実に気づきし異邦人は、神に剣を突きつけた。そして眠りについていた神は、本来の姿を現す」

フローヴァ: 二次共鳴の可能性を確認したわ。次は、あの特別な共鳴者の存在を確かめる。

フローヴァ: あの聖女は歳主さいしゅの共鳴者なのか、それとも鳴式めいしきの共鳴者なのか。

フローヴァ: あるいは、その両方?2つの力を持つ共鳴者……この物語の結末が楽しみね。

フローヴァ: クリストフォロ、あなたが教えてくれないのなら。私が勝手に物語を進めてしまうわよ。

フローヴァ: それに、漂泊者の役割が大きすぎるあなたの脚本は少し気になるわ。

クリストフォロ: 私は君と異なるものを求めています。君が病みつきになる「支配」……そんなもの、私は嫌いですよ。

クリストフォロ: 劇作家として、私は役者をあるべき場所に配置する。それからのことは、彼らに委ねるべきです。

クリストフォロ: 理不尽な使命であっても勇気を振り絞って立ち向かい、孤独の恩典を自分のために追い求める——それこそが「人類」の最も高貴な行い。

クリストフォロ: 死の旋律がどれだけ純粋なものであろうと、活力に溢れた生命の息吹には敵わないということですよ。

クリストフォロ: 彼らは躊躇いもなく遮るものを壊し、道を進む。そう、どんなものであっても、彼らを止めることなどできません。それこそが人の性ですから。

クリストフォロ: 君も日の当たらないあの館に籠ってばかりいてはいけませんよ。もっとその耳で世界の音を聞いた方がいい。

フローヴァ: ……ご親切にどうも。

フローヴァ: 瑝瓏こうりゅうだけでなく、リナシータでも……あなたは私の楽譜に美しいメロディーを乗せてくれた。

クリストフォロ: 例え導き手が不在でも、あの人は進むべき道を往くに違いありません。

クリストフォロ: いつかまた、必ず交差する時が訪れるでしょう。我々は、不滅にたどり着く運命ですから。

クリストフォロ: 「潮流の運命」には、誰も逆らえないのです。

クリストフォロ: ……下僕に与えられた筋書きが変わることはありません。