桜灼の封印

葦ノ原は独自の「巫女制度」によって、長年鳴式と対抗してきた。巫女が所属する各組織には、それぞれ担当の守護区画があり、中でも「桜灼の巫女」は、守護範囲が葦ノ原全域に及び、最も特殊な一派とされていた。
「桜灼の封印」は、初代の巫女により編み出されたとされる、桜灼に伝わる秘術の一つである。数ある秘術の中で、唯一書物によって後世へ伝承された術でもある。この術は、巫女自身の力の一部を切り離し、封印として具現化するもので、注ぎ込む力が大きいほど、その効力は長く持続する。
また、封印の形状は術者の性質に強く影響されるため、人によって様式が異なる。
そして緋雪は、この封印の中に「自身の未来」の一部を織り込んだと伝えられている。そこには、口にすることすら憚られる未来さえ含まれているという。